他人の失敗から学ぶには度量が必要
新しいことを学ぶには色んな方法があります。
他人の失敗談を聞いて、そこから学ぶということもひとつの方法です。
しかしながら、他人の失敗から学ぶというのはよく聞く話ですが、なかなか難しいと感じることもあります。
人の話に耳を傾ける
自分が経験してきたことだけで、全てのことに対応するのはなかなか難しいところです。
だからこそ、他人の経験を見聞きしたり、本で読んだり、疑似体験のような形で自分の幅を広げていくということが必要となります。
特に、人の話を聞くというのは、身近で手軽な方法であり、重宝するところでしょう。
人には色んなタイプがいて、我が道を行く人、人の話に耳を傾ける人など様々です。
私自身は、どちらかというと我が道を行くタイプではなく、人の話に耳を傾けるタイプだとずっと思ってきました。
昔から、学級委員や生徒会など人の前に立って、目立つようなことはあまり好まず、人を引っ張っていくタイプではないなと自覚していました。
自分の意思とは関係ないところで、学級委員になったり、チームのキャプテンになったり、ということはあったのですが、自分の本意ではなかったものでした。
普段からグループで雑談するようなときでも、場を仕切るようなことはなく、ましてや盛り上げ役というわけでもなく、グループの一員としての責務は最低限果たすというところでしょうか。
そうやって前のめりになる感じがないからなのか、人の話を聞くという時間の方が圧倒的に多いように感じています。
昔の話ですが、会社の経理部門に所属していたときに、顧問税理士の先生の事務所に行く機会が定期的にありました。
会社の税務相談や申告内容の確認などで行くことがほとんどでしたが、平均滞在時間は2~3時間ぐらいでした。
そのうち、本題は15分ぐらい。
後の時間は、延々と顧問税理士の先生のお話を聞いている、というものでした。
国税OBの先生で、お話好きということもあり、昔の税務署のお話など昔話がほとんでしたが、自分の知らない世界のことで新鮮だったので、興味深く聞いていました。
さすがに、半日ぐらい帰ってこないと、会社の上司や先輩が心配して様子伺いをしてくれることもありましたが、そういう先生という認識があったので、サボっているとは思われず。
近所の喫茶店からデリバリーされる飲み物のお替りを頼んでいただいたのはいい思い出です。
聞き上手と学ぶことは別のもの
人の話を聞く機会が多く、それを自分としても苦痛に感じることがあまりなかったので、自分は聞き上手で色んなことを学んでいると思っていました。
でもよく考えると、どちらも微妙に違っているなと気付きました。
聞き上手というのは、おそらく、人の話を聞きつつ、相手の話したいことをより深く聞き出せるように対応出来ることも必要でしょう。
そういう意味では、人の話を聞くことは出来ますが、ただ聞いているだけなので、プラスアルファで聞き出すということは出来ておらず、聞き上手ではないのかなと。
確かに、人から相談を受けるということはあまりなく、どちらかと言うと近寄りがたい雰囲気を出してしまっているのかもしれません。
人の話を黙って聞く方だと自分では思っていたのですが、経験値や年を重ねてくると、ある程度は自我を持ってくるものです。
今までだったら、知らないことを聞くだけだったのに、段々と知っていることも増えてくる。そうすると、自分の知識や考え方と違うということも出てくるでしょう。
下手に自分が思っていたことが正解だったというような経験が続いてしまうと、変な自信がついてきて、相手の話を遮って自分の意見を言ってしまったり。
そうすると、段々と他人の話から学ぼうとする姿勢も変わってきて、素直に相手の話を聞き入れることが出来なくなることも。
話を聞く側の心持ちによって、相手の話から学べるかは変わってくるのかもしれません。
相手によっても変わる
相手の地位や立場によって、対応を変えるというわけではありませんが、相手によって変わることはあります。
かしこまった場で相手に接する時には、自我を通さずに、話を聞き切ることが出来るかもしれません。
反対に、自分が心を許している場や相手だと、歯止めが効かず、調子に乗って、安易に自我を通してしまうこともあるでしょう。
そこの線引きなどは難しいところですが、何事も節度というのは大事なところです。
私自身で言えば、以前はそうした線引きのバランスは上手くとれていたのでは思っていたのですが、最近はちょくちょく失敗することが出て来ました。
単に年を重ねてきて、融通が利かなくなってきたといえばそれまでですが、他に何かあるかなと考えてみました。
ひとつ思い当たるのは、税理士として独立開業したことが少し影響しているのかな、ということ。
自分が思っている以上に、色んなことを考えたり、選択したり、決断したり、ということが格段に増えてきました。
責任みたいなものを強く感じることもあり、プレッシャーを常に受けているような状態でもあります。
そうした環境にいると、何かしら自分の考え方を明確に持っておき、積極的に発信しなければいけない、というプレッシャーにこれまた晒されているのでしょう。
そうした状態で、身近な人の話を聞いたときには、まず自分の意見・考え方をぶつけてしまう。人の話を聞くことすら出来ていない。
こんな状態では、人の話から学ぶということは出来ないでしょうし、他人の失敗から学ぶという機会を逃し続けてしまうでしょう。
自分自身を取り巻く環境は日々変化していくもので、その時々の状況に合わせて、柔軟な対応が必要となります。
その変化を自ら起こしたものであるならば、尚更意識しておかなければなりません。
そのためには、自分自身の状況に左右されず、人の話を聞き入れられるだけの度量を持つことが必要なのだと思います。
おわりに
自信を持たなければ、という思いと、自信過剰になってはいけない、という思いと、そのバランスを取ることが大事なのでしょう。
そのバランスが崩れた時には、自ら見直して、軌道修正していく。それを受け入れられることが度量の大きさなのかもしれません。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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