フライングがズルくない場合
フライングをしていると聞くと、あまり良いイメージを持たないかもしれません。
運動会の徒競走でスタートの合図の前にスタートしてしまった、テストの開始の合図を待たずに問題を解き始めた、などルールを破ってズルをしているというイメージがあるでしょう。
しかしながら、フライングが必ずしも悪いわけではありません。
不正出発と捉えるか、先立って始めるとするか
フライングの意味としては、色々な捉え方がありますが、例えば下記のような解釈があります。
Weblio辞書
小学館「デジタル大辞泉」より
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フライング【flying】
読み方:ふらいんぐ
1 飛ぶこと。飛行。
2 競走・競泳などで、スタートの号砲に先立って飛び出すこと。不正出発。
3 《2から転じて》予定の日時に先がけて物事が行われること。発売日よりも前に商品を売り出すなど。「―販売」
[補説] 2は英語ではbreakaway
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良くないイメージとしてのフライングは、まさに上記の「2 競走・競泳などで、スタートの号砲に先立って飛び出すこと。不正出発。」であり、ルールを破っているのであれば、問題があるでしょう。
競走する場合、先にゴールした方が勝ちということがほとんどです。
そのために、いかに速く走れるようになるかを目指してトレーニングしていきます。
その大前提として、スタートのタイミングが同じでなければ、速さを比較することが出来ません。
スタートする時間を自分の都合で早めることは、それこそ「不正出発」になります。
これからの人生が変わってしまうかもしれない、という場面などであれば、それこそシビアに判定することも必要となってきます。
しかしながら、フライングにはそこから転じた別の意味合いも含まれています。
上記にある「予定の日時に先がけて物事が行われること」というものです。
何かを先立って始めるという意味合いで、人より早めに始めるというところは、良くないイメージの部分と同じです。
ただ、スタートを揃えないといけないという明確なルールがなければ、先立って始めることは特に問題ありません。
もちろん、何でもかんでも好きなようにしてもよいというわけではなく、人に迷惑を掛けずにというのが前提ではありますが。
欲しいものを手に入れるために
例えば、欲しいものがあって、それを手に入れるためには順番待ちをしなければいけないという場合。
9時から受付開始となっていて、9時から動き始めるかどうか。
窓口などで並ぶ必要がある場合であれば、出来るだけ早く現地に行って、順番が早く来るようにスタートを早めるものでしょう。
30分前?1時間前?
それはその時の状況によりますが、何時からしか並んではいけない、という明確なルールがなければ、自分次第です。
先日、京セラドームの周りをランニングで通った時に、行列が出来ていました。
その日に行われるイベントのグッズを購入するための行列でした。
実は、そのグッズを購入しようと子供と示し合わせていて、その下見も兼ねてランニングのコースにしたというのもありました。
おそらく並んでいる人はいるだろうな、という予感はしていたのですが、想像以上の行列にびっくり。
並んでいる人の数もそうですが、一番びっくりしたのは、それが朝6時過ぎだったということ。
まだ日の出前で、薄暗い夜明け前の時間なのに、こんなに人がいるのかと。
グッズの販売は朝9時からなので、30分前に家を出発する、という予定を早めることになりました。
グッズの販売時間前から並んでいるのは、フライングと言えば、フライングです。
しかしながら、並んではいけない、というような明確なルールはなく、会場スタッフの方の誘導に従って、決められた場所で待っているので、特に問題ないでしょう。
近隣の方の迷惑にならないように騒がない、など最低限のルールは守る必要はありますが。
ただ、そこまでする必要があるのかな、とその時は正直思っていました。
その後、その人たちの選択が正解だったことを思い知ることになります。
当初の予定よりも早めに到着しましたが、その頃には更に行列が増えていました。
あらかじめ並ぶことは想定していたので、その間にやるべきことなど色々準備していたので、何とか凌ぐことが出来ました。
結局並んでいた時間は5時間程。
その間には色々な葛藤もありましたが、マラソンを走り切ったような達成感もあり、別の意味で充実した時間となりました。
無事にグッズも買えたので、良かったです。
ただ、フライングしても良かったなという思いもありました。
仕事におけるフライング
仕事の場合、期日が決まっているということが多いです。
ただ、競走ではないので、スタートの時間というのは、厳密に決められていないことが多い印象です。
材料が揃っていないとスタート出来ないということもありますが、その材料を揃えるために早めに動き出すというのも自分の裁量の部分が大きかったりします。
私が携わっている税理士業であれば、例えば、所得税の確定申告。
ざっくり言えば、1月1日~12月31日の個人の所得状況を翌年2月16日~3月15日の間に申告する、というものです。
ゴールは申告することで、期限は3月15日。
申告自体は2月16日~となっていますが、そこからスタートするか。
1月1日~12月31日の所得状況であれば、12月31日を過ぎれば理論上は数値を確定することが出来ます。
それでは、翌年1月1日からスタートするのか。
個人で事業をしている場合であれば、売上や経費を集計しておく必要があります。
1月1日~12月31日の1年分を翌年1月1日から一気に集計し始めると、結構な時間が掛かる場合があります。
事業をしているのであれば、1年間の損益状況だけでなく、毎月の損益状況を把握しておいても損はありません。
そうすると、1月31日が終わって時点でまずは1月分の集計から始めてみる。
1年分を一気に集計しようとすると、1年前の記憶を辿ったり、領収書などの資料を探したり、整理するのに時間がかかってしまい、結構な時間が掛かってしまう。
それが毎月集計することで、トータルで掛かる時間を大幅に減らすことが出来た。
こんなに理想的に進むかどうかは分かりませんが、ある程度上手く行ったとしても、フライングだと責められることはないでしょう。
こうした場合には、どんどんフライングをするべきなのだと思っています。
おわりに
意識していなくても、フライングに対する罪悪感みたいなものが潜在的にあるのかなと感じることがあります。
これまでの慣例に従うことも必要な場合はありますが、立ち止まって考えることも必要なのかなと思います。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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