部門ごとの税負担も加味して考える
事業をしていく上で、税負担は避けられないもの。
利益が出ていれば、それぞれの税目に応じた税負担が発生します。
法人税等などの税金計算は、会社などの事業体ごとに行うのが基本です。
それでも、部門ごとの税負担も加味して考えておきたいところです。
部門管理
部門管理と言うと大袈裟かもしれませんが、事業を行っている単位での損益状況などを把握するというような意味合いです。
うちは大企業ではないので、そんな管理は必要ない。
そう思われるかもしれませんが、規模はあまり関係なく、事業を行っている単位が2つ以上あれば、分けて考えておきたいところです。
例えば、店舗が2つある場合。
店舗Aと店舗Bがあって、それぞれの場所で事業を行っている。
<全体>
売上 1,000
原価 300
経費 500
利益 200
という把握の仕方がまず必要ですが、これだけでは事業状況が分かりにくいでしょう。
それぞれの店舗をどう運営していくか。
まずは売上から分けてみる。
<全体>
売上 1,000
店舗A 700
店舗B 300
原価 300
経費 500
利益 200
こうした管理をしているところは多いでしょう。
もう一歩踏み込んで、店舗ごとの損益状況まで把握してみる。
<全体> <店舗A> <店舗B>
売上 1,000 700 300
原価 300 200 100
経費 500 250 250
利益 200 250 △50
ここまで把握出来れば、店舗ごとの状況を見て、改善策などを検討することが出来るでしょう。
もちろん、実際にはこんな単純な話ではなく、共通する経費の負担をどうするかなど、細かいルールを決めていく必要があります。
もしかしたら、厳密に計算した利益とは違うこともあるかもしれませんが、それらのルールを踏まえて、どう利益を出していくかというのが大事になってきます。
こうした部門管理で行う損益計算ですが、税負担を加味する前、いわゆる税引前利益までとすることが多いようです。
税金計算は事業体ごとが基本
事業における税負担といえば、法人税や所得税など、利益に対して税率を掛けて計算するものがあります。
これらの税金計算の元となる利益等については、基本的に会社などの事業体ごとに計算することになります。
会社としての利益を計算して、税負担を計算する。
こうした税負担を加味して、前項の例の損益状況に当てはめてみると、
<全体>
売上 1,000
原価 300
経費 500
税引前利益 200
法人税等 70
税引後利益 130
となります。
部門ごとの税負担を加味する
正式な税金計算については、会社などの事業体ごとに行うこととなりますが、それを部門ごとの税負担として加味してみる。
計算方法は特に決まっていないので、一定のルールを決めて。
部門全体で共通する経費を按分する際には、売上高や利益の比率などを使用することが多いかもしれません。
<全体> <店舗A> <店舗B>
売上 1,000 700 300
原価 300 200 100
経費 500 350 150
税引前利益 200 150 50
であった場合、税引前利益の比率で税負担を按分すれば、
となります。
これらを加味すれば、
<全体> <店舗A> <店舗B>
売上 1,000 700 300
原価 300 200 100
経費 500 350 150
税引前利益 200 150 50
法人税等 70 53 17
税引後利益 130 97 33
となります。
この税引後利益の金額を元に、今後の経費の配分や投資計画を立てていくことになります。
利益がこんなに出ているのだからというところの利益の考え方は明確にしておきたいところです。
おわりに
部門ごとの責任者にとっては、どこまでが部門の管理になるのかというのは気になるところでしょう。
数値というのは一つの目安になるものです。
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この記事を書いている人
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藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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