割り勘・一部負担した場合の領収書の取り扱い
事業に関係する支払いをした場合、領収書をもらうことがあるでしょう。
領収書があれば万能というわけではありませんが、ないに越したことはありません。
基本的には支払いに紐付いて領収書が発行されますが、支払うまでのプロセスによっては、発行された領収書の取り扱いが変わってくるものです。
通常の場合
例えば、11月6日に取引先との商談でA店で会食して、20,000円を支払った場合。
領収書には、
日付:11月6日
金額:20,000円
支払先:A店
但し書き:ご飲食代として
というような情報が記載されているのが一般的です。
そこには、「取引先との商談」という内容や参加者などの情報は記載されていないため、領収書に付加情報として追記するか、会計処理をする時に記載することになります。
必ずしも領収書という形式でなくても、別で支払明細みたいなものがあれば、それで代用することも可能です。
内容によっては、むしろそちらの方が詳細な情報があって、分かり易いこともあります。
今回の場合であれば、支払うのは一人で、領収書をもらうのも一人なので、特に気を付けることはありません。
割り勘した場合
これが、複数人の人が絡んでくると、状況が変わってきます。
前項の例で言えば、11月6日に取引先との商談でA店で会食して、割り勘で10,000円+10,000円で支払った場合。
別々で支払をするのであれば、
日付:11月6日
金額:10,000円
支払先:A店
但し書き:ご飲食代として
という領収書をそれぞれにもらえば問題ありません。
これが一番シンプルかもしれません。
ただ、割り勘する人数が増えてくると、別々に支払うという手続きが増えていくので、少し手間かなと。
お店にも迷惑が掛かっているかも?なんて要らぬ心配をしてしまったり。
それならば、それぞれの割り勘の金額を一人に集めて、お店には一人で支払うという方法もあります。
そうすれば、お店に支払うという手間は1回で済みます。
ただ、その場合、発行される領収書は基本的には1枚です。
日付:11月6日
金額:20,000円
支払先:A店
但し書き:ご飲食代として
一番シンプルなのは、領収書をそれぞれの支払った金額で分けてもらうということ。
これも少し手間を掛けてしまいますが、支払も分けて行うよりは手間を減らせるかなと。
他にも、合計金額の領収書のコピーに自己負担分の金額のメモを記載して、領収書代わりにするということも出来なくはありません。
大事なのは、いつ・誰に・いくら・何のためにが分かること。
もちろん、支払った金額などが事実に基づいているというのが前提ではありますが。
一部負担した場合
割り勘であれば、ある程度人数で均等に分けるというイメージなので、支払を分けたり、領収書を分けたりという方法を取ることになります。
これが、一部負担の場合はどうなるか。
例えば、11月6日に会社の懇親会でA店で会食して、50,000円を支払って、後に一部負担として3,000円×5人=15,000円を徴収した場合。
領収書としては、
日付:11月6日
金額:50,000円
支払先:A店
但し書き:ご飲食代として
という形で発行されるのは、他の場合と同様です。
一部負担分は内々のことであり、支払が終わった後なので、お店には関係ないといえばない。
もちろん、事前に徴収しておいて、領収書を分けてもらうということも出来なくはありません。
日付:11月6日
金額:35,000円
支払先:A店
但し書き:ご飲食代として
という領収書と、
日付:11月6日
金額:5,000円
支払先:A店
但し書き:ご飲食代として
という領収書を人数分。
ただ、一部負担の場合には、人数が多かったり、領収書は要らないという場合が多い印象なので、現実的ではないかなと。
必要であれば、領収書に付加情報を記載した方が効率的かもしれません。
日付:11月6日
金額:50,000円
支払先:A店
但し書き:ご飲食代として
メモ書き:
一部負担15,000円(3,000円×5人)徴収
50,000円△15,000円=35,000円
領収書にない情報はプラスすれば、問題ありません。
領収書に何か記載するというと抵抗があるかもしれませんが、改ざんしているのでなければ、積極的に記載する方が分かり易くなるものです。
必要であれば、割り勘の時と同様に、合計金額の領収書のコピーに自己負担額をメモして、それを支払の証明にすることも出来ます。
おわりに
領収書があれば経費になるというのは、最近はあまり聞かなくなりましたが、ある意味定着してしまっていて根強く残っているところもあります。
根本的な考え方のところをしっかり押さえておきたいところです。
【広告スペース】>>>>>>>>>>>>>>
>>>>>>>>>>>>>> 【広告スペース】
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
大阪市福島区を拠点に活動中。
オンラインも活用しているので、対応エリアは問いません。
平日毎日でブログを更新中。
プロフィールはこちら
主なサービスメニュー
【単発サポート】
単発税務サポート
個別コンサルティング
確定申告サポート
融資サポート
【継続サポート】
顧問業務
税務顧問応援パッケージ(福島区)
税務顧問応援パッケージ(ラーメン屋さん)
事務処理のひと手間を減らすサポート