大学院免除を選択してみて思うこと
税理士試験に合格するための道のりとしては、ざっくり言えば、5科目試験合格するか、3科目試験合格と大学院で2科目免除とするかのどちらかになります。
私の場合は、当初5科目試験合格を目指していましたが、税士試験を受け始めて3年経ったぐらいから、大学院について考えるようになりました。結局は、大学院に通い2科目免除での税理士試験合格となりましたが、大学院に行くことについては色々と試行錯誤するところがありました。
今回は、大学院に行くまで、通っているとき、その後に感じたことなどをまとめてみました。絶対的な正解というのはないですが、何か迷ったり、考える材料が欲しいという方の一助になれば幸いです。
大学院に行くまで
修士の学位等取得による税理士試験の試験科目の免除制度、いわゆる大学院免除について興味を持ち始めたのは、当時同じ税理士事務所で働かれていた方がまさに大学院に通い始めたという話を聞いたからでした。
はじめは仕事しながら専門学校に週2日ぐらい通学するのも時間的にタイトなのに、それ以上に時間を使うというのは難しいなと思っていたので、大学院に通われている方のお話をお聞きしても、ただただ大変そうだという認識しかなかったです。
レポート提出や修士論文の提出が近付いてくると、土日も関係なく、平日でも仕事の具合を見て、休みをとりながら、取り組まれている姿をみていて、自分の中で選択肢としてあがってくるということはありませんでした。
しかしながら、無事修士論文の提出も終わり、税理士試験の免除通知を受けて、税理士資格を取得されて、独立開業されていく姿を目の当たりにしていくうちに、それまでの苦労が報われるのなら、試験で合格しても、大学院免除でも、自分にとっての結果は同じなのではないかなと思うようになりました。
まだその頃は2科目の合格で3科目に向けて足踏みしている状態だったので、余計にその思いが強まっていったのだと思います。なので、まずは情報収集として、その同じ事務所で大学院免除を受けて独立開業された方にお話を聞きにいったりして、大学院に入るための準備を進めていきました。
実際には学校選びというのも重要かなと思うのですが、私にとっては目の前に実例があったので、その方が行かれていた大学院に絞って、受験することにしました。もちろん、勤めている職場から社会人のためのサテライト教室が近いなどもありましたが。
しかしながら、そこからしばらく苦難の道のりとなりました。大学院の受験をしようと決めた年から、入学試験を受け始めたのですが、その年も、次の年も落ちてしまいました。税理士試験免除について実績もあるため、倍率が年々あがってきていて、なかなか狭き門となっているのも一つの要因かなと思います。もちろん、自分の努力や能力の問題もあるとは思うのですが。
3回目の受験の時には、さすがにこの大学だけに絞ることは出来ないと思い、別の大学院も検討しました。ちょうど日程が後ろの方にズレていて、受験し易かったというのもあり、その大学院を選びました。結果的には、当初から受験していた大学院は不合格となり、後から受けた大学院に合格することが出来ました。
大学院に入ってから
大学院免除は決して楽ではないということは理解していたのですが、2年間あるという意識がどこかであり、少し油断していたのかもしれません。1年生となるM1の時にも、税理士試験の3科目まであと一つの状態だったため、大学院に通いながら、専門学校にも行っていました。
本来ならば、M1の前期で必要な単位数は出来るだけ揃えてしまって、早々に修士論文の作成に取り掛かることが必要なはずなのですが、他の方が平日の夜に単位を取得している頃に、私は専門学校の授業に出ていて、取得した単位数で後れを取ることになりました。
それでも、何とか試験勉強との両立を図ろうと、気が張っていた部分もあるので、どちらの授業も行けないということは最小限に抑えることが出来ました。
人によっては、仕事の忙しさもあったりで、大学院の授業やゼミに来れないという人もいますが、どんな事情があるにしろ、決められたカリキュラムに従えない人はなかなかゴールまでたどり着けないのかなというのが私の実感です。批判や否定をするわけではありません。その人が悪いとかダメだとかそういうことではなく、結果としては、シビアに出てしまうものだと思います。
大人になってから勉強する際には、自分より年下だったり、自分の得意分野だったら負けないなどといった感情もあって、なかなか講師の方などのお話を素直に聞けない部分があるかもしれません。私自身も、そこまで傲慢にではないにしても、何でこんなに偉そうなのかなと思うことがなかったわけではありません。
しかしながら、授業をされている分野に関しては、やっぱり勝てない部分があるからこそ、そこから貪欲に学んでいく姿勢が大事なのかなと思い、素直に聞き入れることを心掛けていました。
税理士資格を取得してから
税理士業界の中では、試験組と院免組というので、税理士試験の合格の仕方を区分した言い方があるとよく聞きます。なかには、それを気にしているのは、院免組の方だけで、試験組からはそういった話はあまりしないということも聞いたりします。
要するに、大学院免除の方は、税理士試験を2科目免除されているので、試験を2科目受けている人よりも苦労は少ない?ということなのかもしれません。それに対して、修士論文の作成は、2科目分に相当するのでは?というご意見も出てくるということかと想像します。
私自身は、そういった議論?のような現場に出くわしたことがないので、想像しか出来ませんが、私たちがサービスを提供するお客さんは特に気にしていないのだなとは思います。過程よりも結果を重視しているということでしょうか。
ですので、その点に関しては、大学院免除を考える時には、あまり気にしなくてもいいのではと個人的には考えています。
おわりに
何か正解を導きたいとかそういうことは全然考えていません。大学院免除を受けた身として、感じたことを書いてみました。目的に向かって、正規に定められたルートであれば、迷うことなく選択しても後悔はないのではと思います。
新型コロナウィルス感染症の影響で、緊急事態宣言が出されたことで、少し仕事との向き合い方も変わってくるのかなと思います。そのときには、考えることも大事ですが、考えるために行動することも大事かなと思います。行動といっても、外出するだけが行動ではありません。
人に話を聞くのでも、オンライン通信で顔を見ながらお話しすることも出来ますので、お互い時間があるのであれば、色々なお話を聞いてみるのも一つかなと思います。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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