「事務処理のひと手間を減らす!」を目指して

2019年10月に税理士として独立開業してから、10か月目となりました。開業して1年を迎えるにあたっては、その頃にこれまでの振り返りなど改めてまとめてみたいと思っているのですが、今のタイミングでこれまで取り組んできたことを改めて考える機会がありました。

今回は、これまでの取り組みを振り返りつつ、今後の方向性について改めて考えたことをまとめてみましたというお話です。

少数だが多数

税理士という資格は、巷では難関と呼ばれる国家資格とも言われています。受験をしてきた経験から言えば、天才的な閃きがないと問題を解けないというよりも、試験合格に対して絶対的な勉強時間数の確保が必要なため、その時間を長期間コンスタントに確保し続けることが出来るかというのが重要なのかなと思います。

全国で税理士登録者数は約7万人程になります。世の中には色々な業種があり、その中で働いている人達の総人口に比べると、限られた人数と見ることも出来ます。

しかしながら、同じ税理士という立場から考えれば、競合する数としては決して少なくないなというのが実感です。もちろん、税理士登録者数には税理士事務所や税理士法人に勤務している人も含まれているので、競合するのが税理士登録者数全てというわけではありませんが、少なくないことには変わりありません。

事務所をどこに置くかにもよりますが、場所によっては、人口に対する税理士の割合が多いところ少ないところも出て来ます。ただ、小売業のように事務所の周りがメインの商圏ということはあまりなく、大阪府などの都道府県や近畿地方などのエリアでの対応というのが一般的であるので、人口に対して税理士の割合がイコール競争率とは一概に言えません。

現に私が事務所としている建物には、他の税理士事務所が3つありますが、お客さんの取り合いになるなどの考え方は基本的にはありません。

独自性や差別化

税理士業界にある程度の期間携わっているとあまり意識しなくなりますが、一般的な税理士のイメージや仕事を依頼しようと考えている方からすると税理士が提供するサービスの違いというのは分かりにくいものです。まだ税理士が提供するサービスが何かを見知っておられれば良い方で、何をしているか自体が分からないということを見聞きすることも往々にしてあります。

税理士という職業自体がある程度知れ渡っていると考えると、初めてお会いするなどよく知らない方でも詳しい説明なしにこちらの素性をある程度理解していただけることは多いとも感じます。

しかしながら、ぼんやりしたイメージが固定化しているために、その先の具体的に提供出来るサービスや他の税理士との違いを聞かれることがあまりなく、それに慣れてしまうと違いをアピールすることの必要性をあまり感じなくなってしまいます。

税理士という資格自体が他の職業と差別化されていると思ってしまうと、その中での差別化を図ることが出来にくく、自分が提供出来るサービスが埋もれてしまい、需要を取り込むチャンスを逃しているのかもしれません。

他の税理士の方との違い、独自性というものを簡単に出せれば言うことはありません。他の方が提供していない画期的なサービスを打ち出すことが出来ればいいのですが、税務という分野で言うとなかなか難しいものです。

月次決算や申告処理など税務業務を一定レベルで提供出来ることは大前提として、他のことで違い、独自性が出せるか。そのことが重要なポイントとなります。

事務処理のひと手間を減らすことの意義

法人の組織再編税制などいわゆる高度税務と呼ばれるものを突き詰めて税務での違いを出せるかどうか。そして、そういった方向性を目指していくかどうか。ある程度の規模であった税理士法人から独立開業しようと思ったのは、そのためではありません。

月並みな表現ですが、小規模でも事業に懸命に取り組んでいる方のサポートをしたい、そして共に成長していきたい、そういった思いで自分も独立開業することを決心しました。

そういった思いというのは、独立開業されている税理士の方であれば共通したものかもしれません。そして、その思いが強いという自負があったとしても、長く付き合っていかないと伝わらない部分が多いので、文章だけで表現することは難しいのかなと思います。

分かり易く伝える方法として考えたのは、これまで税務以外でお客さんに喜んでいただいたなと思えたことは何かということから、違いのあるサービス提供をアピール出来ないかということ。これは、あるセミナーで講師の方に言われたことでもあります。そこを突き詰めていくことで、自分の独自性が見えるきっかけとなるのではと考えました。

真っ先に思い浮かんだことは、「ホンマに楽になりました。」というお言葉をいただけたときのことでした。
ふとしたきっかけで、給与明細を手書きからクラウドで使える給与計算システムに移管してしばらく経ってからふいにいただいた感謝のお言葉でした。

その事業者さんは、従業員さんが数名の正社員で、毎月の変動が少ないところでしたので、特に不便を感じていないと言われていました。しかしながら、社会保険料などの金額の改定などちょくちょく修正が入ることがあったので、試しにご提案してみたところ、興味を示され導入に至ったのでした。

最初に決まった・決めた事務処理を続けていると、それが当たり前になり、変更するという意識さえなくなってしまうことがあります。でも、その事務処理のひと手間が減ることで時間が短縮されたり、気持ちが楽になることがあります。ひとつひとつは小さいなことでも、それが毎日・毎月と積み重なると大きな影響となり得ます。

中小規模の事業主の方の中には、まだまだ事務処理をご自身でされているケースが多いです。それ自体が問題かどうかは個別事情になりますが、その事務処理自体は成り行きで決まったり、その時の最善の方法であったり、様々ですが、見直しがなされるケースは少ないように見受けれます。

私としては、そういった事務処理について、税理士という目線で関わりながら、ひと手間減らしていく提案を積極的に行っていくことで、本来必要ない事務処理に係る時間から解放され、本当にやりたいことに時間を使っていただくことが出来るのではないか、そう思うようになりました。

おわりに

これから「事務処理のひと手間を減らす!」をテーマにして、その実例や導入手法なども記事にしていきたいと考えています。事務処理のひと手間を減らすことで、新たな挑戦への気概になれば嬉しいなと思います。


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)

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