「佰食屋」中村朱美さんの講演で感じたこと

先日、テレビなどメディアでもよく取り上げられている「佰食屋」の中村朱美さんの講演を聴きに行きました。

講演やセミナーなどで涙ぐむということは今まで一度もなかったのですが、不覚にも初めて目がうるうるしてしまう瞬間がありました。

40歳を超えてきて、少し涙もろくなったということもありますが、新鮮な感覚でした。

今回は、お話をお聴きする中で自分なりに考えたことを書き留めておきたいと思います。

当初抱いていた「佰食屋」のイメージ

以前からメディアに取り上げられていることは知っていたのですが、実際にちゃんとそれらの番組などを観たことはなく、「100食限定」「売り上げを減らそう」などの断片的な単語から何となくイメージを持っていた程度でした。

勝手なイメージですが、ヘルシーな野菜を使った料理を中心にしたもので自分にはあまり縁がないかなと思っていたのですが、聴いてみると「国産牛ステーキ丼専門店」をはじめとした、お肉をメインとしたお店でした。

佰食屋ホームページ
佰食屋メニュー

1日100食限定などインパクトはあるけれど、人気が出ればもっと食数を出していかないと儲からないのに、なぜ最初からその可能性を断ってしまうのか、むしろ売り上げを減らしていく方向に考えているのか、率直なところ疑問でした。

失礼な話ですが、今回の講演は、こじんまりとした堅実な経営について淡々と語られるだけなのかなと正直思っていました。

これだけメディアに取り上げられたり、講演を回られているので、そんなことはあるはずないのですが。

講演の内容から感じたこと

詳細な中身については、私が言うべきことではないので、省略しますが、主には「佰食屋」のコンセプトとそれを実行するための具体的な方法、コロナ禍での店舗閉鎖の決断についてなどのお話でした。

印象的だったのは、要所要所で具体的な数値やグラフ化された資料が出て来て、その分析に基づいて経営判断等が行われていることがしっかり伝わってきたこと。

もちろん、経営者であれば、利益等の数値から経営判断を行うのは当たり前ではあるのですが、徹底して数値に落とし込んでいくというのはなかなか出来るわけではありません。

税理士という立場から見れば、そうやって数値がきちんと活用されているというのは嬉しいものです。

あとは、一緒に働くスタッフの方の環境をきちんと考えているのが伝わってきたこと。

これは、ご自身も現場に立って、一緒に働いているということも関係あるのかもしれません。

経営者は、時に非情ににならざる得ない場面に遭遇することもあり、スタッフの方々とは距離を置くという考え方もありますが、現場の気持ちが分かる経営者というのが理想ではあります。

そうやってスタッフのことも大事にしているという前提があったからこそ、コロナ禍において2店舗を閉鎖して、スタッフを解雇したというお話をされた時に、不意に涙ぐんでしまったのでした。

そのお話をされた時には、特に感情的にお話されたわけでもなく、涙を誘うように大袈裟に語られたわけでもなく、淡々と語られていました。

だからこそ、その無念の気持ちが余計に感じられたのかもしれません。

そして、ただでは転ばない、コロナ禍に対して反撃に転じるというお話は、雇用を守れなかったご自身への戒めなのかもしれません。

業務量をコントロールして働き過ぎないというのは、飲食店にとっては逆説的なテーマでなかなか実現が難しいところですが、それを実践しているというのがそのすごさを際立たせています。

しかしながら、他の業種でも同じように考えて実践することは可能かもしれません。特に税理士としての事務所運営について、ヒントと方向性を与えてもらえたと思っています。

講演の運営方法から感じたこと

中村朱美さんは元々専門学校の職員として広報を担当されていたとのことで、人前でプレゼンするのには慣れていたのかもしれませんが、ハキハキとして語り口調で、流れるようにお話が進んでいきました。

レジュメなどの配布資料はなく、会場の前面にスライドを投影して進めていくというスタイルでした。

ただ、気になったところがあればメモするのではなく、スマホ等で写真に撮ってよいとのことだったので、皆さんそれぞれ利益率の円グラフなど気になったところで撮影をされていました。

講演方法は様々ですが、紙のレジュメを配布しないというセミナーなども増えてきている印象です。

その分スライド作成に工夫がなされ、短い言葉や図解・写真なども織り込まれていて、印象に残り易かったです。

紙資料の配布が全てにおいて不要とまでは思わないですが、必要最低限に絞ることが出来ないかは検討すべきかなと思います。

質疑応答の時間はなかったのですが、続けて行われた別のセミナーの途中で飲み物を買いに行こうと会場を出ると、入り口の側で受講者の方から質問を受けたのか立ち話をされていました。

その時も講演されているときと変わらない感じで、受け答えされていたのが印象的で、普段スタッフの方と接するときからこういう感じなのかなと思いました。

おわりに

今日2020年9月16日で41歳になりました。

これから次のステップへと進むにあたり、前向きになれる考え方に出会えたことで、また今から頑張っていこうという活力になりました。

こういった出会いをこれからも続けていければいいなと思います。


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)

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