年末調整でよく聞かれる質問
10月頃になると生命保険に加入している場合には、生命保険料控除証明書が届くようになり、年末調整が始まることを実感し始めます。2020年からは年末調整においても、国税庁による電子化の流れが出て来ており、こうした風物詩のようなものは様変わりするのかもしれません。
そうはいっても、年末調整自体がなくなるわけではなく、その考え方などは、抜本的な制度の変革がない限り、同じように処理は必要となります。
今回は、年末調整について、よく聞かれる質問で代表的なものについてまとめてみました。他にも色々と聞かれることはあるのですが、特に基本的な事項についてのみ取り上げています。
なお、これらの情報は、2020年11月2日現在の状況となりますので、最新情報は、リンク先の情報等も合わせてご確認されますようご留意ください。
年末調整についての情報
年末調整については、国税庁のホームページでも、特集ページが開設されていて、関連情報がまとめられています。
その中でも、よく使うのは「年末調整のしかた(冊子を見る)」が比較的よく見るものかと思います。
国税庁ホームページ
年末調整がよくわかるページ
パート・アルバイトなど給与額が少なくても年末調整は必要ですか?
「給与所得者の扶養控除等申告書」についてお知らせすると、週何回かちょっと勤務しているだけで、給与額も少ないですが、資料の提出は必要ですか?とご質問を受けることが多いです。
年末調整の対象となるかどうかは、手引き等でも説明がなされています。
ざっくりと説明すると、メインで働いている事業所で年末まで在籍している場合には、金額・勤務時間の多寡に関わらず年末調整の対象となります。
扶養控除等申告書は1箇所にしか出せないため、提出することで年末調整を行うことが出来ます。
ですので、パート・アルバイトなど給与額が少なくても、基本的には年末調整は必要となります。
国税ホームページ
年末調整がよくわかるページ
令和2年分 年末調整のしかた
Ⅱ 年末調整とは(PDF/202KB)
年内に退職予定だが、年末調整はしてもらえるのか?
年末まで在籍するわけではないが、退職する予定の従業員の方がいる場合には、年末調整のお知らせをする10月・11月の時点ではまだ退職日が確定しておらず、年末調整のお知らせをした方がよいのか、聞かれることがあります。
基本的には、年末まで在籍しない方は、年末調整の対象とはなりません。
国税ホームページ
年末調整がよくわかるページ
年末調整Q&A(PDF/275KB)
しかしながら、例外もあります。
国税ホームページ
年末調整がよくわかるページ
令和2年分 年末調整のしかた
Ⅱ 年末調整とは(PDF/202KB)
年の中途で退職した方であっても、
④いわゆるパートタイマーとして働いている人などが退職した場合で、本年中に支払を受ける給与の総額が103万円以下である人(退職後本年中に他の勤務先等から給与の支払を受けると見込まれる場合を除きます。)
ということがあります。
極端な話でいけば、10月31日に退職するパートの方で、給与の総額が103万円以下で、年内に働く予定がなければ、年末調整を行うことは可能です。
しかしながら、実際には本当に年内に働かないかはどうかは分からないですし、退職された方の状況を把握し続けることも難しいことが多いので、年末調整はせずに、源泉徴収票を発行することが多いでしょう。
おわりに
今回は基本的ですが、疑問に思い易い点について、整理しておくことが必要だなと改めて感じました。電子化で年末調整が自動化される?ような謳い文句をちらほら見掛けますが、どんなことでもその考え方は抑えておく必要があるのではないかなと思います。もちろん不要な手続きは極力省力化するべきですが。
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この記事を書いている人
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