自分の子供が目指したいと思えるような働き方が出来ているか

税理士として独立開業してから、真剣になのか、冗談なのか分かりませんが、お子さんが継いだりするんですか?というような主旨のことを聞かれることがあります。

今のところは、その答えも含めて、今後のことを日々考えている最中というところですが、ひとつ目指していることがあります。

それは、自分の事業を継ぐとか、同じ仕事をして欲しいとか、そういうことではなく、自分の子供が目指したいと思えるような働き方をするということです。

仕事を選ぶということ

子供の将来について、心配するのが親の役目でもあるのかなと思っています。

ついつい口うるさく言ってしまう人もいるでしょうし、心配だけど黙って見守り続けるという人もいるでしょう。

どちらが良いとか悪いというのは、本当になくて、根本にある思いは同じものなので、表現の違いなのだろうと思っています。

そうした心配があるからこそ、将来就く仕事についても、あれこれ考えてしまうこともあるのでしょう。

自分が働いている・働いていた経験があるなら、尚更、それまでの経験などを踏まえて、現実と理想のギャップに苦しまないようにアドバイスしようと考えてしまうかもしれません。

これは、何も自分の子供がいる場合だけでなく、今を生きる大人として、次世代の子供たちに向けて自分たちの経験を伝えておきたいという本能的なものとも言えるでしょう。

それでは、仕事を選ぶという時に、参考になるものは何なのか。

言葉で、その魅力や厳しいところを伝えることもひとつの方法ではあります。

自分が子供の頃を思い返してみると、言葉で伝えてもらい、影響を受けたこともありましたが、やっぱり実際に働いている人の日々の言動やその姿から受ける影響は大きかったなと思うところです。

自分のこれまでの働き方はどうだったのかなと改めて振り返ってみます。

会社員時代

大学卒業後に新入社員として入った会社では、最初に配属された部署がシステム部門でした。

それまでシステムについて勉強したわけでもなく、未経験の仕事であったため、ただでさえ新入社員で何も出来ないところに、知識もなくて、右往左往していたのを覚えています。

他の会社のシステム部門の仕事がどういったものかは分かりませんが、そこでは、毎日・毎月など定期的に行う業務というのは少なくて、全社のシステム関係のトラブル対応や新しいシステムの導入など不定期な業務が多い印象でした。

各々の業務に期限というのはもちろんありましたが、自分の都合で決められるものも多く、今思えば、自分の裁量で出来る部分が多かったなと思うところです。

ただ、当時は一つ一つの業務をこなすことで精一杯で、いっぱいいっぱいだったので、そこまで自由を感じることは出来ていなかったですが。

それでも、定期的に出張があったり、急なトラブル対応などで残業となることもあれば、暇なときはトコトン時間があるというような状態で、仕事としては充実していたのかなと思います。

周りの方々からどう思われていたのかは分かりませんが。


その後、経理部門に異動となり、状況は一変しました。

月次・年次決算を始めとした、毎日・毎月・毎年の定期的な業務に、社内・社外に対しての業務の期限の設定などなど。

自分の業務が次の人の業務に直接的に影響するというのが、システム部門の時もあったとはいえ、格段に増えました。

そして、今でもそうしたイメージは根強くあるようですが、経理部門は、月次・年次決算時には必ず残業がある、特に年次決算時には休日もない、というのが当たり前の時でもありました。

経理はしんどいものという固定観念が周りにもあって、自分たち自身もそう思い続けていたので、それ自体も重荷に感じていたのかもしれません。

仕事の内容としては、やりがいもあって、充実している、とは思っていたのですが、仕事の拘束時間が長過ぎるということに関しては、正直しんどかったなというのが本音のところです。

仕事以外でも、会社という組織に属していると、部署やグループでの縛りというものがあり、そうしたところの実務も担当するとなると、ますます時間が無くなってきたり。

その頃の自分を思い返してみると、きっといつもしんどそうに見えていたのだろうと思います。

会計事務所・税理士法人勤務時代

会社員時代に経理業務のしんどさを経験しながらも、税務・会計業務のやりがいは感じていたので、税理士を目指して、会計事務所に転職することになりました。

そこでも、また一から未経験の業務に携わるということで、無我夢中で働き続けました。

会社員時代には、その会社の年次決算などで、3月から6月ぐらいが繁忙期のピークで、中間決算・四半期決算などの情報公開が義務付けられると、年中繁忙期のような状態になりつつある時でした。

会計事務所に入ると、今度は所得税の確定申告という繁忙期があり、担当先によって法人の決算申告が割り振られると、またまた年中繁忙期のような状態になっていきました。

それでも、仕事の強弱を自分の裁量でつけやすい環境でもあったので、やるときはトコトンやり切って、休むときは思い切って休む、ということがやり易かったのが救いではありました。

営業担当として、クライアント先に外出する機会も多かったので、それはそれで気分転換にもなり、よりやりがいを感じられる部分を見つけることが出来たように思います。

ただ、仕事に従事する時間というのは相変わらず多くて、更に税理士試験の勉強や大学院の修士論文の執筆なども同時並行していた時期もあり、身体的にも精神的にもしんどいことは多かったように思います。

自分が選んだ道ではあるので、そこに不満や愚痴をこぼすということがあまりなかったのは、まだ何とか自分の心を正常に保てていたのかもしれません。

独立開業してから

税理士として独立開業してから、このブログ記事執筆時点である2021年11月30日で、2年2ヶ月となります。

まだまだ、年数も浅いので、これで何か結論付けたことは言えませんが、仕事に従事する時間というのは圧倒的に減ったというのが実感するところです。

仕事自体が少なくなったからという部分ももちろんありますが、意図して減らすように工夫してきた、そしてこれからも工夫し続けることが前提だとは思っています。

これで、独立開業するのが正解だとか、勤務を辞めるべきなど言うつもりはありません。

ただ、同じ仕事であっても、その関わり方によっては、時間的な拘束やしんどさを変えることが出来る可能性を実感できたのは、単純に良かったなと思います。

「詳しくは分からんけど、前より楽しそうな気がする。だって、前はいつもしんどそうやったもん」と自分の子供から言われたことは、自分の目指すべき働き方の応援のような気がしています。

おわりに

自分の働き方を見て、同じ仕事でなくても、こんな仕事やあんな仕事をやりたい、と思えてもらえたら、親として、大人として、何かしら次の世代に伝えられているのかなと思います。


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)

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