個人事業主が事業所等を移転したときの税務手続き
個人事業を始めたときには、開業届など税務手続きだけでも、いくつかの届出があります。
事業所や店舗などを移転したときにも、税務手続きが必要となります。
今回は、個人事業主が事業所等を移転したときの手続きについて、税務関係に絞ってまとめてみました。
なお、これらの情報は、2022年2月7日現在の状況となりますので、最新情報は、リンク先の情報等も合わせてご確認されますようご留意ください。
納税地の考え方
個人事業を始める際には、どこを納税地とするかというのを決める必要があります。
基本的には、住民票があるなど生活の拠点としている住所地が納税地となります。
国税庁ホームページ
確定申告書の提出先(納税地)
住所がない場合は、居所を納税地とすることになります。
国税庁ホームページ
確定申告書の提出先(納税地)
例外として、事業を行っている場合には、その事務所や店舗等の住所を納税地とすることも出来ます。
国税庁ホームページ
確定申告書の提出先(納税地)
住所地を納税地としていて、居所地や事業所等を納税地とする場合には納税地の「変更」手続き、移転などで納税地が変わるときには「異動」手続きが必要となります。
「変更」・・・納税地の区分を下記のように変更
住所地 → 居所地
住所地 → 事業所等
居所地 → 住所地
居所地 → 事業所等
事業所等 → 住所地
事業所等 → 居所地
「異動」・・・納税地の住所自体が異動
事業所等を移転したときには、元々事業所等を納税地としていた場合には、「異動」の届出が必要となります。
所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出書
前項で挙げた「異動」と「変更」の違いによって、以前は届出書の手続きは分かれていました。
現在では、統合されて1つの書類にまとめられています。
国税庁ホームページ
所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出手続
提出は異動・変更「前」の納税地を所轄する税務署になります。
開業してから初めての移転の場合であれば、開業届等を提出した税務署になります。
国税庁ホームページ
所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出手続
届出書のフォーマットはPDFファイルで提供されています。
国税庁ホームページ
所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出手続
国税庁ホームページ
所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出書(PDF/173KB)
振替納税を利用している場合には、「4 振替納税に関する事項」で「はい」にチェックを入れておけば、そのまま引き継いで利用することが出来ます。
「異動」と「変更」の手続きが分かれていた時には、新たに振替納税の手続きが必要でしたので、便利になりました。
国税庁ホームページ
申告所得税及び復興特別所得税、消費税及び地方消費税(個人事業者)の振替納税手続による納付
個人事業の開業・廃業等届出書など移転の手続き
納税地の異動・変更以外にも届出が必要な場合があります。
国税庁ホームページ
個人事業者の納税地等に異動があった場合の届出関係
ここでは、多くの方が該当することになる
【所得税】
個人事業の開廃業等届出書
【源泉所得税】
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
について簡単に触れておきます。
基本的には、開業時に上記の届出書を提出している場合には、移転の届出が必要となります。
個人事業の開廃業等届出書
国税庁ホームページ
個人事業の開業届出・廃業届出等手続
国税庁ホームページ
個人事業の開業・廃業等届出書(提出用・控用)(PDF/746KB)
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
国税庁ホームページ
給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出
国税庁ホームページ
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書(PDF/255KB)
おわりに
開業するときには、書籍等で開業届の案内など詳細に書かれていたりしますが、その後の手続きについては、変更点もあるので注意が必要です。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
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代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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