アドバイスする時の心持ち

年齢を重ねて、経験を重ねてくると、何かしらアドバイスを求められる場面というのは出て来るものです。

どんな内容であれ、人から頼られるというのは単純に嬉しいもので、自分なりに色々考えて答えるようにしています。

しかしながら、その反応によってはモヤモヤする気持ちが残ることも。

基本的には自分で結論を出すことを望む

アドバイスを求められる時には、一問一答のように、答えが一つということはほとんどありません。

質問というよりは、相談という形であることがほとんどです。

分かり易い正解がないからこそ、自分の答えと他の人の答えのすり合わせをした上で、結論を出したい。

それでも、その結論が正解だったのかすぐには分からないこともあります。

何年後か、下手をすると何十年後かに分かることもあるでしょう。

だからこそ悩む。

例えば、会社勤めをしていて、独立開業するかどうか悩んでいる場合。

最初のスタートは、独立開業するかしないかの2択ですが、それを決めるだけでも簡単ではないでしょう。

独立開業して失敗したら、後悔するかもしれない。

独立開業せずに、会社勤めを続けていても、あの時独立開業しておけば・・・、と後悔するかもしれない。

でも、独立開業の失敗って何だろう?

食べていけなくて諦めること?

収入に関係なく、自分のやりたいことが出来なくなったこと?

それは、いつ分かるんだろうか・・・。

一人で考え出したら、キリがありません。

そんな時に誰かにアドバイスを求めることになるのでしょう。

アドバイスを求められる時には、こうした経験を自分自身が経てきていることもあります。

既に独立開業していて、それなりに年数が経っている。

そうした経験を踏まえて、アドバイスするとなると、自分の体験談というのが中心になってくるでしょう。

自分はこう考えて、こう行動した。

結果的にはこうなった。

そういう話をしている時の心持ちとしては、出来るだけ客観的に、何が相手にとって役立つことになるかは分からないので、より多くの情報を、というところです。

同じような経験をこれからするとしても、人が違えば、全く同じになることはありません。

自分がやって良かったことが、相手にとっても良かったとなるとは限りません。

それは、自分自身の経験上で分かっているからです。

人の言うとおりにやっていくだけでは、上手くいかない。

人の真似であっても、自分なりに消化して、自分なりのアレンジを加えて、スマートでなくても効率的でなくても、自分で道を作ることをしなければ、迷子になって行き詰ってしまうものです。

だからこそ、相手にアドバイスを強制することはなく、自分で結論を出すことを望む、というのが基本です。

頼られた結果を求めている?

それでは、なぜアドバイスを送った相手の反応によって、モヤモヤする気持ちが残るのか。

自分でも不思議に思っています。

先日も、自分の子供からアドバイスを求められることがありました。

AとBのカバンのどっちを持って行った方がいいと思うか?

 Aのカバンは、大き目で荷物を詰めてもまだ余裕があるが、見た目の大きさが気になる。

 Bのカバンは、コンパクトで荷物は全部入るが、荷物がそれ以上増えると入らない。

簡単なようで、正解が一つではない問題ではあります。

直感的には、余裕があった方が安心するのでAのカバンの方がいいのではと思い、その旨を伝えてみました。

最初は納得していたものの、何だか腑に落ちない様子。

おそらく自分自身の優先するものを天秤にかけて、迷っているのでしょう。

色々と悩んだ結果、最終的にはBのカバンを選択していました。

自分で考えて出した結論であり、アドバイスを送った側としても、望んでいる通りのことのはずです。

でも、何だかモヤモヤしている。

Aのカバンを選んだ方が正解だったのにと思っている?

いやいや、それが正解とは言い切れないと分かってアドバイスを送っていたはず。

じゃあ、なぜ?

アドバイスを求められるということは、頼ってもらったということ。

その結果として、アドバイスを送った通りになっていれば、自分が役に立てたという事実が分かり易く残ることになります。

感情的にはそこを求めていたのかもしれません。

相手と自分の意志のはざまで

相手のためを思うなら、結論を自分で出してもらうことの方が有用でしょう。

それまでの過程が自身の経験となり、血肉となっていくものです。

そうして、今度は誰かにアドバイスを送ることになるかもしれません。

もしかしたら、アドバイスする時には自分の意志は必要ないのかもしれません。

意志は相手が持っておくもの。

その意志を出来るだけ活かすために、アドバイスを送るというのも一つの考え方でしょう。

アドバイスなんて偉そうなことは出来ないと思いながらも、どこかしら慢心の気持ちがあったのかもしれません。

役に立つか、参考になるか、を決めるのは相手であり、こちらからそれを押し付けるということはしない方がいいでしょう。

アドバイス通りにするという結果を求めるなんて、ありがた迷惑なだけかもしれません。

本当は、こんなことを考えずに、自然に振舞えることが一番いいのでしょうが。

それでも、頼られて自分が役に立ったと思えるのは単純に嬉しいもの。

こうした厄介な感情と付き合いながら、相手のためになるように気に掛けていくしかありません。

話していたことが、自然にアドバイスになっていて、相手の役に立っていたことを後で知る。

いつかそういう風になれることを目指していきたいところです。

おわりに

何か見返りを求めているというのは、まだまだ未熟なんだと思い知らされることばかりです。


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
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藤園 真樹(ふじぞの まさき)

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