離れる組織に対する思いは色々あるけれど

コロナ禍という状況が少しづつ変化し始めた2023年5月以降、人と会う機会というのが増えてきました。

何年とか何十年振りにとなると、懐かしさもひとしおです。

特に、前の職場や会社など仕事で属していた組織にいる人に会うと、当時の出来事や近況などを聞きながら、離れる組織に対する思いというのが蘇ってきます。

転職する時

このブログでも何度か書いたことがありますが、新卒で入社した会社には8年ぐらい在籍していました。

22歳で入社して、30歳で転職。

社会人経験の最初の一歩を経験した会社であり、自分にとっての会社のイメージのほとんどを占めています。

一つの会社に所属していましたが、仕事の内容は大きく2回変わっています。

それは、人事異動で部署が変わったというのが要因です。

1回目の部署異動は、入社して最初に配属されたシステム部門から管理部門への異動でした。

異動といっても、同じ建物内の8階から3階に変わったというもので、仕事の内容としてはガラッと変わりましたが、異動後にも前の部署との関わりがあったので、心境的にはしんみりするという感じでもなく。

前の部署では、一番年下で、年が近い先輩でもひと回りとはいかないまでも、それに近いぐらいの年の差がありました。

私の性格の問題もありますが、親しくなるという感じでもなく、淡々と過ごしている部分がありました。

だからこそ、管理部門への異動で、親しくしていた同期がいるというのは、何だか心強かったのを覚えています。

お世話になったという思いはもちろんありますが、次のステップを頑張ろうと前のめりになっていたという感じでしょうか。

そこから、2回目の人事異動で、管理部門の中で経理グループに異動して、また仕事内容が変わりました。

この時は、ガラッと変わったというよりも、管轄が変わったというようなイメージなので、馴染み易かったかなと。

座席の移動ぐらいで、周りの人たちは変わらないので、異動したという感覚もあまりなく。

そこで数年ぐらい経理業務を経験した後、税理士業界へ転職することになります。

何十年と勤め上げたわけではありませんが、新卒からの8年という期間は、社会人経験の基礎を築いたものであり、思い返せば感謝の気持ちの方が多かったかなと。

最後は、しんどかったことや嫌だったことというのは、忘れたり、思い出したりしないものなのでしょう。

退職の挨拶で、ビルの一番上から順番に回って行き、、この会社に関わる人達と接しながら、自分はこの組織を離れてしまうのだなとしみじみ思っていました。

独立開業する時

税理士業界に転職して、税理士資格の取得を目指して、勉強しながら仕事に取り組むことになりました。

税理士として独立開業するまでに、個人事務所・税理士法人に10年程所属していました。

ただ、最初に入社した個人事務所が税理士法人化したので、実質的には1つの事務所に所属していたことになります。

税理士試験の勉強を始めるタイミングとほぼ同じ時期の入社だったので、何も分からない状態からのスタートでした。

税理士業界においては、素人同然であり、一から学んでいくことばかりです。

もちろん、税理士資格の取得を目指した時には、独立開業というのも一つの夢ではありました。

ただ、そんな姿は全く想像できず、目標と言うのもおこがましいぐらいの感覚でしたが。

そこから、実務経験を積ましてもらって、会社というイメージをガラッと変えてもらい、勉強も何とか頑張って、税理士資格の取得までこぎつけました。

その頃には、自信があるわけではないけれど、独立開業というのが、遠い夢というよりも、自分が覚悟を決めれば届くかもしれない目標となっていました。

いざ、独立開業するとなって、また組織を離れるという時には、以前とは少し違う思いがありました。

新卒ではないけれど、初めての業界で30歳からまた一から始めるというのは新鮮な気持ちもありましたが、同じぐらい不安な気持ちもありました。

振り返れば、10年という期間はそんなに長いものではないのかもしれませんが、私にとっては歓喜と苦悩をギュッと凝縮したような濃密な長い期間だったなと思えます。

退職までの期間には、関わりが深かった人だけでなく、そんなに関わりががなかった人とも話す機会があって、改めて組織に属していたのだと実感していました。

離れる組織に対する思いは色々あるけれど

組織を離れる決断をするときには、色々な思いがあるものです。

そこには、ポジティブな感情もあれば、ネガティブな感情もあるでしょう。

純粋にポジティブな感情だけで動けるのならば、それは理想なのかもしれません。

ただ、私自身に限って言えば、組織を離れるということ自体が、ネガティブな要素を含んでいることなので、ポジティブのみにはなれないかなと思っています。

それでも、離れる組織に対して、恨みつらみのような感情は不思議と湧きませんでした。

 「〇〇の益々のご発展と皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます」

退職の挨拶でよく使われる言葉で、ある意味では常套句のようになっているかもしれません。

社交辞令のようなものでしょうか。

私自身も、聞く立場の時には、ほとんど聞き流していました。

ただ、いざ自分がこの言葉を言う立場になった時、素直にそう思えたことにびっくりしたことを覚えています。

自分自身はこの組織を離れるけれども、それは自分の都合なだけであって、この組織とそこに所属する人たちのこれからは明日も続いていくもの。

自分はもう関わることは出来ないけれど、それは交わることがないだけで、同じように前に進んでいくのみでです。

もう関係がないといえば、冷たい言い方かもしれませんが、だからこそ、せめて退職の挨拶の時ぐらいは応援の言葉を投げ掛けたいなと。

もちろん嫌な思いばかりして、組織を離れることもあるでしょう。

その時には、恨みつらみも出てしまうかもしれません。

それでも、きっと自分にとってプラスだったと思えることがあるはずです。

少しでもそうしたことがあったならば、最後にスッキリした形で終えられるように、それまでの言動に気を配っておきたいところです。

おわりに

気兼ねなく、本音が出せるような場であれば、色んな思いを聞くことが出来ます。

だからこそ、もっと前を向いて進むことを願ってしまうものです。


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)

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