一緒に働くということ
税理士として独立開業してから、5年目になります。
それまでの働く環境とはガラッと変わった部分はありますが、一番の変化は、事務所で一人で仕事をする機会が圧倒的に増えたこと。
慣れというのもありますが、自分以外の人がいる環境で仕事をするとなると、少し構えてしまうようになりました。
独立開業後の環境
税理士として独立開業をしようと考えた時に、思い浮かんだのは、事務所で一人で事務仕事をしている姿。
人を採用して、机を並べて、仕事をするというのは、何故だか思い描けず。
それは、独立開業後も人を雇わずに一人で事務所運営をされている、いわゆる「ひとり税理士」の方の影響を受けていたからでした。
せっかく独立開業するのだから、それまでの環境とはガラッと変えたい。
そんな気持ちがあったのだと思います。
ただ、机を並べて同じ空間で仕事をすることは目指していなかったものの、人を雇用して仕事を分担するという構想はありました。
それは、事務所の規模を拡大するために人を増やしていく、というよりも、リスクヘッジの要素が大きかったかなと。
自分に圧倒的な自信があればいいのかもしれませんが、何かしらミスはしてしまうもの。
もちろん、まずは自分でミスを防いだり、リカバリーすることが必要となってきます。
その上で、別の手段も講じておく。
それが、仕事を自分以外の人と分担するということかなと。
同じ空間で机を並べずに、仕事を分担する。
自然とリモートワークという方向に向かっていくことになりました。
そうした構想を練っていたのは、ちょうどコロナ禍が始まる前の2019年。
今でこそ、リモートワークは世間に浸透して、色々なツールが取り揃っていますが、その頃はまだまだハードルは高かったかなと。
試行錯誤している最中に、コロナ禍という状況となり、一気にリモートワークが浸透したことで、その追い風に乗ることが出来ました。
今でも、改善の余地は多々ありますが、何とか形にはなってきているかなと。
周りや隣に人がいる
そもそも働く環境として、自分以外の人が周りや隣にいない状況というのは、今まで経験したことがないものでした。
社会人になってから、税理士として独立開業するまでの20年弱の期間。
大体仕事をする時には、周りや隣に誰かがいるという状況。
それだけの期間を同じような状況で過ごして来たので、身体に染みついているものだと思っていました。
たとえ、独立開業してから数年は一人の環境で過ごしていたとしても、周りや隣に人がいる環境に入れば、すぐに順応出来るだろう。
先日、ふとしたきっかけで、周りや隣に人がいる環境でずっと仕事をするという状況がありました。
それは自ら望んだことで、誰かに強制されたということはなく。
普段とは違う場所だったということもあり、緊張していたというのもあったと思います。
その時は、集中していたので、気にならなかったのですが、家に帰ってから、どっと疲れが出ました。
口に出して、「疲れた」と言ってしまったのは久しぶりかもしれません。
何か嫌だったとか意に沿わないことがあったというわけではなく。
何なら上機嫌で仕事をしていたぐらいです。
それなのに、どっと疲れる。
きっと、周りや隣に人がいる環境で仕事をしていた20年弱の期間も、その状況に順応できていたわけではなく、慣れていくことで耐え忍んでいた部分があったのでしょう。
誰かに悪意を向けられたということもなく、普通に過ごしているだけでも、影響を受けてしまうものなのかもしれません。
今後のことも考えて
先日の体験があって、今後のことを考えるようになりました。
今は、リモートワークをベースに仕事の分担をしていますが、同じ空間で机を並べて仕事を分担するということを全く考えていないわけではなく。
色んなタイミングが合えば、そういう選択肢もある。
そう思っていました。
ただ、先日の体験で、もしかしたら周りや隣に人がいる環境で仕事をしにくくなっているのかもしれない、という不安がよぎることに。
そんなことで大丈夫だろうか。
割り切って考えれば、今のスタイルを貫き通すというのもまた一つの戦略なのかもと思えます。
そうやって、今まで経験したことのない組織というかグループを形成するのもまた面白いものです。
試しに、周りや隣に人がいる環境を作ってみるというのも、いいかもしれません。
与えられた環境であれば、そこに合わせる要素というのが加わるものですが、ある程度自分で環境を作れるのであれば、何かしら工夫は出来るかもしれない。
周りや隣など同じ空間にいることのメリットというのはあるものです。
そこを活かす方法はないものか。
仕事をする場所を必ずしも一つに固定する必要はないというのは何となく分かっている。
もちろん、色んな制約がある中で、簡単ではない部分はありますが。
周りや隣に人がいる環境というのもまたリモートワークの一部とするというのも一つの考え方かもしれません。
おわりに
これまでの当たり前に疑問を持つ。
大事なことではありますが、当たり前となるにはそれなりの理由があることは確認しておきたいものです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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