同じ賞与金額なのに引かれる所得税が違う
給与や賞与が支給される際には、何かしら引かれている。
例えば、所得税。
よく見てみると、それぞれに引かれる金額が違っている場合もあります。
賞与の場合であれば、同じ額面金額なのに、違っていることも。
間違いでなければ、理由がきちんとあるものです。
同じ賞与金額なのに引かれる所得税が違う
AさんとBさんの賞与の額面金額は同じ30万円。
しかしながら、引かれている所得税が違っている場合。
Aさん 18,378円
Bさん 36,756円
倍ほどの差があります。
まずは、間違いがないかを疑うでしょう。
設定ミス?
入力ミス?
しかしながら、給与計算ソフトなどを利用していれば、そうそう間違いがあることは稀です。
そもそも、給与計算ソフトなどを利用していれば、賞与から引かれる所得税の金額は自動で計算されることがほとんど。
だからこそ、システムを利用しているのでしょう。
そもそもの計算方法を意識することは少ないかもしれません。
賞与から引かれる所得税の計算方法
賞与から引かれる所得税の計算方法は、ざっくり言うと、賞与金額に一定の率を掛けるというもの。
賞与金額×一定率
国税庁ホームページ
令和6年分 源泉徴収税額表
賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(15から16ページ) (PDF/449KB)
先程の例では、上記の表の
Aさん 6.126%
Bさん 12.252%
を使って計算しました。
扶養親族の数なども関係してきますが、ポイントは賞与を支給する前の給与等の金額になります。
前月中の給与等の金額
例えば、7月支給の賞与の場合。
前月中の給与は6月支給の給与。
その金額が、7月支給の賞与から引かれる所得税の金額に影響してきます。
給与等の金額は、ざっくり言えば、額面金額から社会保険料を引いた金額。
基本給 20万円
・・・
給与計 30万円・・・①
社会保険料 3万円・・・②
の場合であれば、
①ー②=27万円
が前月中の給与等の金額になります。
この金額は、毎月の給与から引かれる所得税の計算にも利用されています。
国税庁ホームページ
令和6年分 源泉徴収税額表
給与所得の源泉徴収税額表(月額表)(1から7ページ) (PDF/1,616KB)
これを賞与の表に当てはめた結果、賞与に乗ずる一定率がAさんとBさんとで変わることになったということになります。
おわりに
令和6年6月から始まる定額減税の計算の際に、なぜ同じ賞与金額の人で引かれる所得税が違うのかというご質問を受けることがありました。
普段は意識しないことも、改めて押さえておく必要があるのかなと思います。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
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