会計入力の時短は経理処理のミスを一つでも減らすところから
事業をしている中で、どうしても避けられないのは、会計帳簿などを作成するための、会計入力。
事業者自身が自力でするにしても、税理士などに外注するにしても、余計な時間は掛けたくないというのが本音のところでしょう。
会計入力の時短は考えておきたいところです。
資料の整理
昔であれば、会計帳簿などは全て手書き。
会計仕訳一つ一つを手書きで行うため、一定の時間は掛かるのは仕方のないこと。
それでも、工夫出来ることはあります。
領収書などの証憑を元に、現金出納帳などに記載して、仕訳を切る。
1枚や2枚ぐらいであれば、資料の整理にも工夫のしようがありません。
これが何十枚、何百枚となってくると、話は変わってきます。
そこにある領収書や請求書などを探しながら、見付けた順番に処理をしていく。
一つ一つに向き合うという意味では、いいかもしれませんが、時短という意味での効率化とはかけ離れたことになります。
資料の種類ごとに分ける。
月ごとに分ける。
勘定科目ごとに分ける。
事前に整理しておくことで、仕訳を切ることに集中できるので、迷ったりする時間を減らすことができます。
これは、手書きではなく、会計ソフトなどを利用する時にも活かすことができます。
旅費交通費となるタクシー代がまとまってある場合。
該当する領収書をまとめておいて、一気に会計入力をしていく。
6/17 旅費交通費 / 現金 2,000 摘要:〇×交通 タクシー代
会計ソフトにもよりますが、勘定科目などが同じであれば、続けて入力し易い機能が付いているものが多く、日付と金額を変えるだけで次々に入力することが出来たりします。
そうすると、日付・勘定科目・金額・摘要・・・を一つ一つ入力・選択して進めていくよりも、効率的に会計入力をすることができます。
資料の整理というのは、目立たずあまり時間を掛けたくないと思われるかもしれませんが、後々の会計入力の時短に効いてくるものです。
システムを駆使する
会計帳簿の手書きから、会計ソフトへの入力、と時代が進んできて、最近ではシステムを駆使することで、時短を実現することができるようになりました。
手書きに比べれば、会計ソフトへの入力というだけで時短になる部分はあります。
しかしながら、一つ一つの項目を全て手動で入力していると、時短にも限界があります。
どれだけキーボード操作を早く行えるようになるとしても、スピードには限界があるもの。
通帳に記帳された情報を、一行一行会計ソフトに入力していくのは、考え方によっては手書きとそんなに変わらない場合があります。
会計ソフトは、会計情報をデータ化するもの。
そう考えると、アナログ→データに変換するという役割でもあり、そこには一定の手間暇が掛かってきます。
しかしながら、アナログ→データに変換する役割は、必ずしも会計ソフトで行う必要はありません。
アナログ情報だと思っていたものを、データで取得するということも出来ます。
例えば、銀行などの口座明細。
紙の通帳に記帳された情報は、アナログではあります。
これを元に会計ソフトに入力するとなれば、アナログ→データに変換するという役割を会計ソフトが担うことになります。
しかしながら、口座によっては、ネットバンキングなどが利用出来ることもあり、その明細自体をデータで取得することも出来ます。
口座明細をデータで取得して、そのデータを加工して会計ソフトに取り込むことが出来れば、データ→データの取扱いとなり、会計入力の時短に繋げることも出来ます。
最近では、多くの会計ソフトでデータ取込み機能が付いており、データを取り扱うハードルは下がっているように感じます。
クラウド会計などであれば、直接ネットバンキングから口座明細を取り込める連携機能が売りになっていることもあるので、上手く活用できれば、時短に繋がるかなと。
経理処理のミスを一つでも減らす
資料整理を徹底して、システムを駆使して、どれだけ時短を目指しても、掛かる時間をゼロには出来ません。
他の視点も必要です。
想定外の時間が掛かっているところはないか。
ある程度の時短が達成できるようになっても、他のところで時間が掛かっていることはあるものです。
例えば、請求書の振込金額を間違えていたとき。
通常であれば、
6/17 仕入 / 預金 5,000 摘要:A商店
という会計入力をすればいいところですが、振込金額を間違えて500としていた。
まずは、差額の4,500の精算方法を決める必要がある。
翌日に4,500を振込む?
次回の請求書で差額分とまとめて振込む?
すぐに間違いが判明していればいいですが、時間が経ってからだと対応も変わってきます。
6/17 仕入 / 預金 500 摘要:A商店
としていたが、追加で会計入力を行う?
6/17 仕入 / 買掛金 4,500 摘要:A商店 振込額間違いによる差額分
相手先とのやりとり、会計入力の方法を考える時間など、関連する手続きで掛かる時間は結構出て来るものです。
ミスは仕方のないものですが、出来るだけ防いでおきたいもの。
もしも、時短のために確認を怠った結果の一つということであれば、本末転倒になってしまいます。
振込などの経理処理のミスを一つでも減らす。
そのために、多少の時間を掛けることになっても、結果的には時短になっていることが多いものです。
おわりに
時短や効率化の落とし穴として、別のところで時間が掛かっているということは往々にしてあります。
できるだけ偏らずに全体としての時短を目指したいところです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
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