税金の負担感を減らす
事業をしていく中で、税金を支払うことは避けては通れないもの。
利益を出しながら、事業を継続していくのであればなおさらです。
もちろん、不要な税金の支払は避けたいですし、税制に従って出来るだけ税負担を減らす工夫もしたいところですが、限度があります。
トータルの税金は変わらないとしても、支払方法などでその負担感を減らすことは出来ます。
まとめて支払うか分けて支払うか
税金の納付が、1,000あるとした場合。
手元資金に余裕があり、今後の資金繰りにも余裕がある場合であれば、まとめて支払うでも問題ないでしょう。
例えば、手元資金が10,000で、資金繰りとしては毎月100のキャッシュが増えていく予測。
そうした場合であれば、まとめて1,000の税金の納付をするという選択肢もあるでしょう。
しかしながら、これぐらい資金繰りに余裕がある場合ばかりではありません。
手元資金は1,000。
資金繰りとしては、毎月キャッシュが増えていくわけではなく、プラスの月もあれば、マイナスの月もある。
年間でトータルすれば1,200のキャッシュは増える予定。
こうした場合には、手元資金を全額使って、税金の納付をすることは選択しにくいものです。
500と500に分けて支払う。
出来れば、10回に分けて100づつで支払いたい。
延滞税などペナルティを支払いながら、分けて支払うという方法もありますが、出来れば避けたいところ。
事情によっては、合法的に認められる場合もありますが、簡単ではありません。
国税庁ホームページ
No.9206 国税を期限内に納付できないとき
出来れば、上手く制度を活用しながら、その負担感を減らしておきたいところです。
強制的に分けられる場合
税金の種類によっては、制度として分けて支払うことが強制される場合もあります。
例えば、所得税の予定納税。
前年に一定額以上の納税があることが前提ですが、ざっくりしたイメージで言えば、前年の納税額の1/3の金額を2回に分けて、先払いするというもの。
国税庁ホームページ
No.2040 予定納税
前年の納税額が120であれば、その1/3の40を2回に分けて先払いするというイメージです。
今年の納税額が前年と同じであれば、まとめて支払う場合は一気に120となるところ、
40
40
40
と分けて支払うことになります。
支払う税金は同じですが、支払う時期が分散されるため、多少は負担感は減るものです。
任意で分ける方法を選択する場合
所得税の予定納税は、条件を満たせば強制的に分けられることになりますが、任意で分ける方法を選択する場合もあります。
例えば、源泉所得税の納付。
事業者として、給与等を支払う場合、条件を満たせば、源泉所得税を引いて支払うことになり、その引いた源泉所得税は一定の期日までに事業者が納付する必要があります。
詳細については、別の記事でも取り上げていますので、そちらをご参照ください。
原則は、支払った月の翌月10日までに納付する必要がありますが、要件を満たせば、半年に1回にまとめて納付する特例を利用することも出来ます。
1月分 100
2月分 100
3月分 100
4月分 100
5月分 100
6月分 100
計 600
とした場合。
原則に従えば、1~6月分を毎月翌月10日までに集計・計算して、納付手続をすることになります。
6回の納付手続が必要となりますが、納税負担としては、毎月100。
これが、特例を利用すれば、1~6月分をまとめて集計・計算して、1回の納付手続になる。
しかしながら、納税負担としては、まとめて600となる。
事務処理の手間などを考えれば、特例を利用した方が効率的にはなりますが、納付の負担としては一時期に大きくなります。
納付方法を選択出来る場合であれば、納税の負担感を減らすことに主眼を置くのも一つの方法です。
おわりに
結局は同じ金額となるといっても、期間に幅があるというのはメリットにもデメリットにもなり得ます。何を優先するのかで判断していきたいところです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
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代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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