近いからすぐ対応できるというわけではないので

税理士として独立開業してから、相手との距離について考えることがあります。

ここで言う距離というのは、物理的な距離のこと。

近い方がいいのか、遠い方がいいのか、程よい距離がいいのか。

試行錯誤しながらではありますが、今は初心に戻りつつあります。

開業当初は

税理士として独立開業したのが2019年10月。

それまで勤務していた事務所では、クライアント先に訪問することが基本であったため、事務所から訪問できる範囲というのが一つの目安になっていました。

もちろん、遠方のクライアントもいましたが、それが主流になるわけではなく。

それが嫌だとかダメだということではないのですが、せっかく独立開業するのなら、場所に制限がないように出来ないかなというのはぼんやり考えていました。

それは、その頃に参考にしていた、税理士一人で事務所を運営していく「ひとり税理士」というスタイルへの憧れがあったのかもしれません。

2020年に始まるコロナ禍の前でしたが、オンラインなどを駆使して、場所に縛られないための工夫をしている。

自分もそんな風にできればと取り組み始めました。

まずは、オンラインで面談ができるサービスメニューを作って、事務所ホームページに掲げて、申し込みを受け付ける。

決済方法などもオンラインで完結できるように、クレジットカード決済のシステムを導入したり。

基本的には、事務所ホームページからの集客を目指していたので、他の媒体に事務所の情報が載らないようにもしていました。

事務所の看板なども最小限にしていて、物理的に宣伝するようなものは全然なく。

そのため、ここに税理士事務所があるというのを知らなかった、ということを言われることも結構ありました。

それでも、もっと宣伝しなければと思うわけではなく。

狙い通りになっていると満足気にしていました。

こうした状態で、2020年から始まるコロナ禍という状況になり、世の中がオンラインへの対応へ舵取りされていく中でも、そんなに戸惑うことはなかったかなと。

コロナ禍が続く中で

コロナ禍という状況は、通常とは違う状態というのは認識していましたが、仕事への取り組み方などに向き合ういい機会ではありました。

いかに人と接しないで、コミュニケーションを取っていくか。

それまでに考えようとしたことがない発想でした。

もちろん、以前から在宅ワークというのはあって、フル活用している人は多くいるとは思うのですが、自分との接点はないものだと勝手に思っていたのかもしれません。

こちらからオンラインでの面談を提示しなくても自然に、オンラインで、となる。

今思えば不思議な感覚ではありました。

そうして世の中に浸透していくにつれて、歓迎する気持ちもありましたが、少し違和感も抱くようになりました。

オンラインは便利でいいのだけれど、やっぱり直接人と接する方がいいのかもしれない。

なかなか言い出しにくいところではありますが、そういった気持ちはありました。

そこで、世の中の流れには反するところもありますが、事務所の近くの方に向けたサービスメニューを作ってみたり、事務所の看板という程ではないですが、プレートを作って、入口のところに貼ってみたりということを始めてみました。

コロナ禍の先が見え始めていたというのも影響していたのかもしれません。

事務所がある地域で開催される集まりなどに顔を出すというのも、開業してから数年が経った後のことで、その頃に初めてということが多かったかなと。

近いからすぐ対応できるというわけではないので

事務所の近くというのを重視したのは、距離の近さが何らかのメリットになるのではないか、という思惑もありました。

クライアント先であれば、自分がパッと行って、対応することが出来る。

反対に、相手にパッと来てもらって、対応してもらうことが出来る。

そうした思いもあって、移転前の事務所では、同じマンションにいる事業者の方からの依頼も積極的に受けていました。

エレベーターに乗れば、すぐに行ける距離であれば、ストレスなくお互い対応出来るだろう。

同じマンションとまではいかなくても、近隣であれば、同じようにすぐ対応出来るだろう。

当たり前の話ですが、そんなに都合良くは行かないものです。

相手には都合があって、いつでもウェルカムというわけではありません。

訪問する際には、アポイントを取って、準備をして臨む必要があります。

そして、こちらにも都合があります。

いきなり来られても困る場合がある。

後日、きちんとアポイントを取っていただいて、また来ていただく。

近いからすぐ対応できるというわけではないことを改めて実感したのでした。

もちろん、距離が近いことのメリットというのはあります。

移動時間が少なくて済む、ちょっとした資料をポストに入れてもらえたり。

データでやり取りすれば必要ないかもしれませんが、そうそ上手くいくことばかりではありません。

こうした流れもあり、最近では距離の近さなどに関係なく、オンラインと訪問を使い分けるようになりました。

近いけれどオンラインで。

そうした依頼も一定数あるものです。

おわりに

近いけれど遠いということはあるもので、お互いに都合が良い方法を模索していきたいものです。


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)

大阪市福島区を拠点に活動中。
オンラインも活用しているので、対応エリアは問いません。

平日毎日でブログを更新中。

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