クレジットカード明細の会計処理のひと工夫
最近では、事業に関係した支払いを、クレジットカード決済することが増えてきました。
場合によっては、ほとんどクレジットカード決済にしているということも。
事業に関連した支払であれば、それらの情報を会計仕訳として、処理する必要があります。
やらなければいけないことではありますが、出来るだけ効率的に進めていきたいものです。
データ連携などで日々取り込み
会計仕訳は、ざっくり言ってしまえば、日付・勘定科目・金額・摘要の積み重ねです。
様々な取引を会計仕訳という形で記録していくということ。
・・・
1/27 消耗品費 / 現金 10,000 A商店 備品購入
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取引の数だけ、会計仕訳が必要とも言えるので、取引の数が多ければ、会計仕訳の数も多くなります。
一つ一つの項目を手動で入力していけば、それだけ時間が掛かる。
それしか方法がないのであれば、仕方ないかもしれませんが、工夫次第でその手間暇が減らせるのであれば、出来るだけ試しておきたいところです。
例えば、クレジットカードの明細が1年間で5,000明細ある場合。
一気に処理しても、分けて処理しても、処理する総数は変わりません。
ただ、時間の使い方は変わってくるかなと。
1明細に1分の時間が掛かるとした場合。
5,000明細であれば、5,000分。
約84時間掛かることになります。
1日3時間づつ処理するとしても、約1ヶ月程掛かります。
これが法人の決算や個人事業の確定申告の場合であれば、申告期限を考える必要があります。
12月決算の法人であれば、申告期限は翌年の2月末というのが通常です。
1月になって、前年1年分のクレジットカード明細の処理をするだけで、1ヶ月を要するというのはかなり厳しいでしょう。
他にも処理しなければいけないことがあるなら尚更です。
個人事業の確定申告であれば、申告期限は翌年の3/15というのが通常。
法人よりも少し余裕があるとは言え、半月ほどです。
どちらにしても、出来るだけ前倒しで処理しておくに越したことはありません。
どれぐらい前倒しかというのは、それぞれの状況に合わせていくことになりますが、究極的には毎日処理するのが理想です。
1年間で5,000明細あったとしても、1日に換算すると平均13明細。
これぐらいであれば、それほど時間を掛けずに処理することが出来るでしょう。
クラウド会計などで明細を自動取込出来ると更に効率的に進めることが出来ます。
ただ、データ連携だけでは把握できないこともあるので、別途確認は必要です。
PDFデータや紙などで内容確認
クレジットカード明細のデータをクラウド会計に取り込めたとして、
・・・
12/20 支払 2,480 〇〇(支払先)
・・・
というデータがあった場合。
これだけでは内容が分からないこともあります。
その時には、まずはクレジットカード明細の紙か同じ形式のPDFデータなどを確認してみます。

すると、「通信販売」というカテゴリであることが分かる。
そこから日付と紐付けて、ネットで購入したものと判明する。
後は、注文履歴や納品書などから、内容を確認出来るものを用意出来れば、会計処理もスムーズです。
カード会社によっては、リボ払いや分割払いを利用することが出来るものもあり、そのデータが取り込まれると、場合によっては、2重にデータが計上されてしまうことがあります。
そうした場合でも、クレジットカード明細を確認することで、会計処理に必要な明細かどうかを判断することが出来るので、別途明細などでの確認は必要です。
CSVデータで残高確認
クレジットカード明細で計上したもので、引落がまだの分は、未払金という形で処理することになります。
基本的に、クレジットカード決済をした日よりも後に引落日が来るので、こうした形での処理となります。
毎月20日締の翌月10日引落のクレジットカード明細の場合。
12/21~1/20の利用金額 300,000
12月決算の法人や個人事業の確定申告であれば、
12/21~31の利用金額
を把握する必要があります。
そこまでが決算や確定申告の経費に含まれる。
でも、引落日は2/10なので、12/31時点では未払いとなります。
経費 / 未払金 XXX
クレジットカード
この12/21~31の利用金額ですが、データ連携で日々取り込んでいれば、別途特別な処理は必要ありませんが、2/10引落のクレジットカード明細の内、12/21~31の分の合計金額と未払金が一致しているというのは確認しておきたいものです。
その際、紙やPDFデータなどのクレジット明細しかなければ、一つ一つの明細金額を電卓などで計算することになる。
明細の数が少なければそれでも問題ありませんが、数が増えれば、手間暇と間違うリスクも出てきます。
カード会社によっては、CSVデータなどExcelで開けるデータを提供している場合もあるので、そちらも合わせて取得しておくと便利です。

表計算の機能が使えれば、金額の集計など簡単に行うことが出来ます。
おわりに
色んな方法がありますが、自分の形を決めて、ポイントを押さえておくことが大事かなと思っています。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
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藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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