オンライン打合せの今後の活用について考えてみる
新型コロナウィルス感染症の拡大により、自分の仕事に影響があったこと、なかったこと様々ありますが、一番の影響はクライアントとの接し方に制限がかかったことかなと思っています。
税理士として独立開業するにあたっては、それまで所属していた組織のやり方だけに捉われず、色々なツールを駆使して、今まで以上のサービスを提供出来るように工夫をしようと考えていました。
少しづつですが、自分で思い描いていたものを実現していきながら、業務の改善を進めてきていましたが、オンラインでの打合せというのはなかなか踏み込めないところがあり、実現出来ていませんでした。
この新型コロナウィルス感染症の影響で、テレワークの推奨など、劇的な環境の変化の中で、オンラインでの打合せを推し進めやすい流れになっています。今回は、そうした流れの中で、これからオンライン打合せをどう活用していくのか、今の考えをまとめておきたいと思います。
これまでのクライアントとの接し方
税理士事務所の一般的な業務形態として、クライアントと顧問契約を締結し、月次ベースでの記帳指導や記帳代行、報告・検討などを行うことがあげられます。その際、会計データ等の確認のため、クライアント先に毎月定期的に訪問して、対面で打合せなどを行うことが一般的です。
もちろん契約形態によっては、会計データや資料などを郵送であったり、データで送付・共有いただいたりして、クライアント先に訪問することなく、確認・報告をする場合もあります。その辺りは、一律に取り決めているというよりは、クライアントごとにある程度柔軟に対応しているところが多いのではないでしょうか。
クライアント先によって、月次報告等への関心度は様々で、対面でお話することにかける時間はそれぞれです。相談内容など含めて長時間話し込むこともありますし、ひと通りの報告内容等を聞いていただくだけで終わることもあります。
クライアント先に訪問する際には、移動時間もありますので、場所によっては交通機関の関係で、長時間の移動となることもあり、時間の使い方もそれぞれ変わってきます。
オンライン打合せのメリット・デメリットだと感じること
よくオンラインでの打合せやセミナーでのメリット・デメリットなど取り上げられていますが、共感する部分とそうかなと思う部分があります。
メリットとしてよく挙げられるのが、移動時間が不要ということ。例えば、片道1時間半かかる場所への移動時間がなくなることで、往復3時間がなくなるということになります。ただ、その移動時間中に何もしていないことが前提で、移動中にメール等の対応や勉強、読書する時間に充てている場合には、それがなくなることになります。程度によっては、それがデメリットと考える場合もあり得ます。
訪問先から事務所等で管理しているデータ等にアクセスする環境がない場合には、紙の資料等を訪問先に持っていくことになりますが、全てを準備するのは難しいこともあり、持って行けなかった資料についての話が出た場合には、一度事務所に戻ってから確認することが必要となります。
これがオンライン打合せであれば、事務所にいる場合には、必要な資料をすぐに閲覧・提示することが可能です。ただ、これは今の時代、訪問先からデータを参照出来る環境を構築するのは、それ程難しいことではないので、セキュリティに配慮しながら、対応することは可能です。
デメリットとしては、映像と音声で、資料を共有することも出来て、双方向のコミュニケーションがとれると言われていますが、対面に比べると相手の反応を雰囲気などから感じ取ることが難しいということです。相手が中途半端に見えているので、伝わっているように感じてしまうという効果があるのかなと思います。
プラスの方向で考える
オンラインでの打合せは、今の新型コロナウィルス感染症の拡大防止の観点から、双方にとって取らざるを得ない手段と考えることも出来ます。考え方によっては、オンライン打合せのメリットを活かして、事務所としては、これからは対面での打合せを無くしていくという選択肢もあるかもしれません。
まだ収束が見えない状況なので、どういった世の中になっていくかは分かりませんが、クライアントの意向に合わせた運用を進めていきたいと考えています。そう言うと、これまでもクライアントの意向を確認しながら、接することを心掛けていたのであれば、あまり変化はないのかもしれません。
オンライン打合せをしてみて、それを継続したいという意向なのか、嫌なのか、どちらでもいいのか。そこから、事務所としての対応を考えていくべきかなと考えています。
そんなのはクライアントの数が多いと対応が出来ないという意見もあるかもしれませんが、規模の大小に関わらずクライアントそれぞれに向き合って対応していくということは変わりはないかなと思います。もちろん、クライアントの意向等により、向き合う時間の強弱はありますが。
これからは、対面が良い、オンラインが良いという垣根はなく、対面を基本としつつオンラインで補完したり、オンラインを基本としつつ対面の機会も設けるなどサービスメニューの幅を広げることが出来ます。そこを上手く活用しながら、プラスの方向で考えていきたいと思っています。
おわりに
オンライン打合せを希望される方や最初から選択肢にないという方など対応は様々です。正直なところ、どれがベストかなどは分からないのが現状です。それでも、自分のひとりよがりや楽をしたいためだけで判断しないように心掛けていきたいものです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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