ミスを正すだけが正解ではない?

ミスがあれば、それを正していく。

そのこと自体に間違いがあるわけではありませんが、それだけが正解というわけではないようです。

まずはミスの内容の把握から

税理士の仕事をしていると、何らかのミスというというものを目にする機会が結構あります。

例えば、新規のクライアントの過去の申告書を確認している時など。

ざっと見ている時に見付けることもあれば、今期の申告手続きをしている中で辻褄が合わず見付かることも。

その時には、まず本当にミスかどうかの確認から進めていきます。

明らかなミスであれば、いきなり相手にミスを指摘するということがあるかもしれませんが、それでも慎重を期するに越したことはないでしょう。

まずはどこが間違っているか、ミスの内容の把握を行う。

そして、正しい方法を確認して、その根拠を用意しておく。

違和感があるというのは大事な感覚ですが、自分の思い込みということもあるので、気を付けておきたいところです。

自分の知らないことがある可能性も考慮して、自分の常識だけで見切ってしまわないように。

可能であれば、関係先に自分の考え方が間違っていないかの確認をしておく。

こうすることで、今後の自分の常識の精度を上げていく一助になります。

大袈裟かもしれませんが、内容の難易度によって掛かる時間の強弱はあれど、同じようなプロセスを踏むことになるかなと。

あくまで冷静に、客観的に事実を捉えていくことを最優先にしていきます。

ミスの正し方を考える

ミスの内容の把握が出来れば、後はそのミスの正し方を考えていく。

期限などがなく、内容そのものを今からでも変更出来るのか。

期限があって、その期限を過ぎているので、内容そのものを変更することは出来ないが、別の手続きを踏むことが出来るのか。

もうどうしようもないものなのか。

ミスの正し方を考えるときには、方法だけでなく、その影響も鑑みていく必要があります。

内容を変更するだけで、他に何の影響もないのであれば、関係各所にサッと確認して、内容を変更することも出来るでしょう。

内容を変更することで、ペナルティが発生してしまうのであれば、そのペナルティの内容を確認して、その事実を伝えていくことも必要となります。

場合によっては、そのミスを正さないという選択肢もあるかもしれません。

内容は違っているけれど、そこを変えても変えなくても、結論は同じというイメージでしょうか。

専門家としては、そこはこだわりたい部分ではありますが、ケースバイケースかなと。

ただ、受け入れられる一線というのは引いておきたいところ。

バレないなら、そのままで良いのでは?という提言は安易に受け入れないようにしています。

そこは毅然と対応していく。

使えない、柔軟性がない、というような意見もあるかもしれませんが、自分の判断基準はしっかり持っておきたいものです。

相手を責めるわけではない

こうして、ミスの内容を把握して、その正し方を考えた上で、ミスを正していく。

でも、これが必ずしも正解となるわけでもありません。

ミスを伝えられる相手への配慮が必要な場合もあります。

ミスがあった時に、何故かミスを見付けた人の方が偉い、というような意識を持たれる場合があります。

言葉に出してそう言っているわけではないですが、何となくそういう雰囲気になる。

ミスをした人は、ミスを見付けた人から責められているような感覚になる。

こうした場合もあるので、ミスを見付けて伝えるときには、相手を責めているわけではないということを強く意識するようにしています。

あくまで、冷静に客観的に、事実を淡々と伝えて、その対応方法を説明する。

それでも、やっぱり相手から責められているという感覚が拭えないこともあるでしょう。

場合によっては、ミスをした当事者ではないけれど、その当事者が責められているようで、気分を害するということもあり得ます。

そうなると、理屈ではなく、感情的なところが大きいかなと。

自分が大切に思っている人がミスをしていたと言われる方が、自分がミスをしたと言われるよりも、許容できないという場合もあるでしょう。

全てのケースが想定できるわけではないですが、最大限の配慮をすることが必要になります。

その最大限の配慮の幅を、これからも少しづつ広げていかなければと実感しているところです。

おわりに

年齢を重ねていても、自分の思いも及ばないことというのは出てくるものです。

そうしたことに出来るだけ受け入れられ続けるようにしていきたいところです。


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)

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