余裕がないと選択肢が狭まる
日々の生活の中で、常に余裕を持った過ごし方をしているという人は稀かもしれません。
時間に追われているとまではいかなくても、何かしらの時間の制約を受けつつ、余裕を失ってしまう場面もあるでしょう。
しかしながら、余裕がないと選択肢が狭まってしまって、思うような選択が出来ない場合があります。
時間的な余裕
余裕がある状態というのは、まずは時間的な余裕が挙げられるでしょう。
今依頼されたことの期限が、1時間後なのか、翌日なのか、1週間後なのか、1か月後なのか。
そうした時間の猶予によって、時間的な余裕は変わってきます。
依頼内容にもよりますが、5分で終わるような内容であれば、どれだけ時間を掛けたとしても、1時間後の期限でも余裕があるといえます。
むしろ、1か月後の期限となると、長過ぎて、依頼を失念してしまうなど、スケジュール管理であったり別の問題が生じてしまうかもしれません。
欲しいものがあって、それを探している時にも時間的な余裕は大事になってきます。
明日使うから今日中に探さなければいけない、という場合。
ある程度お店の目星などがついていて、手に入り易いものであれば、時間的な余裕はあまりないですが、問題にはならないでしょう。
手探り状態で、一から探すという場合には、時間的な余裕はないでしょう。
例え、お店の目星が付いたとしても、そこに欲しいものが在庫としてあるかは分かりません。
欲しいものと同じタイプのものはあったけれど、求めている色や形状のタイプとは違うかもしれません。
私も先日、パソコンを購入しようと、家電量販店に行く機会がありました。
元々、欲しいと思っていたものがあったので、それらの情報をネットで事前に調べつつ、やっぱり見た目のフォルムや色合いなどは実物を見ないと分からないという思いから店舗を訪れました。
昨今は半導体不足の影響で、色々な電子機器の供給不足が取り沙汰されていますが、パソコンについても影響はあるようです。
メーカーと型式は決めていたのですが、CPUやメモリなどのスペックと色は現地で決めようと思っていました。
すると、ぼんやり考えていたスペックと欲しいと思っていた色の組み合わせの在庫がない。
メーカー取り寄せになるが、納品時期は未定。
今すぐないと、途端に困るというわけではないですが、今月中には欲しいなとは思っていました。
そうなると、スペックを変えるか色を変えるか。
他のメーカーのパソコンという選択肢もなくはないですが、このメーカーのこの型式が気に入っていたので、そこは譲れないポイントではありました。
その時に思ったのは、時間的な余裕があれば、納期を気にせずに、ストレスなく待つことが出来て、一番欲しいとと思ったものが手に入ったのになということでした。
精神的な余裕
目には見えにくいですが、余裕がある状態というのは、精神的な余裕というのも挙げられます。
色んな依頼が舞い込んできて、時間的な余裕は多少あっても、それに追われて他のことに頭が回らなくなってしまう。
普段なら、柔軟に対応できるようなことであっても、精神的な余裕がないために、おざなりな対応をしてしまったり、無下に断ってしまったり。
先の見通しが立たないため、とにかく目の前のことだけに集中しようとしながら、他のことも気になって、とアップアップしている状態です。
私自身も、税理士という職業柄、期限のある仕事が比較的多くあります。
そうした期限は、あらかじめ決められた法定期限であり、なかなか柔軟に変更することは難しいことがほとんどです。
そうなると、同じ期限に業務が集中することもあります。
所得税の確定申告などはその典型でしょう。
そうした場合には、スケジュールの管理が重要になりますが、時間的な余裕があれば大丈夫というわけではありません。
それ以外に突発的なことが起こらないか、他の通常業務に支障が出ないか、新しい業務に手を付けられないのか、など気になることはありながら、心の内は期限が近い仕事に占められることになります。
それが普通といえばそれまでですが、業務が集中するときだからこそ、一つ一つの業務に向き合うことが必要であるともいえます。
しっかりと向き合える精神的な余裕があってこそ、全体を見渡して、選択肢を増やして、最善を尽くす時間的な余裕が出来るのでしょう。
余裕を持つことが大事ではあるけれど
時間的な余裕にしろ、精神的な余裕にしろ、余裕を持つことが大事ではあるけれど、余裕があり過ぎて、暇な状態があるのはいかがなものか、という考え方もあるでしょう。
それはその通りだと思います。
暇な状態というのが、やることがなくてボーっとしているだけなら尚更です。
しかしながら、多くの場合、やることが減ってしまっても、いつのまにか暇な時間というのは無くなっているものです。
今まで忙しくて見えていなかった、見えていたけど出来ていなかったものが、暇な状態になると浮かび上がってきます。
それらを少しづつ実行していくことで、時間的な余裕はいつのまにか埋まっていってしまいます。
これは単なる経験則ですが、私も同じような経験をしてきました。
これまで異動や転職などで仕事の内容が何度か変わってきましたが、その度にキャリアとしては、一旦リセットされることがほとんどでした。
また一から業務を覚えていく、人間関係を構築していく。
最初の内は、今までの業務量に比べれば、格段に減っているはずです。もちろん、内容が違うので単純比較が出来ないこともありますが。
そんな中で、同じ就業時間を過ごしていても、暇だなと思う時間が段々と減ってきます。
給料をもらっているので、サボってはいけないという思いもあるでしょうが。
そうすると、余裕を持つことが悪いという意識が出て来ることも。
とにかく忙しくしておかないとダメだ、ということで自分から余裕を持たないようにしてしまったり。
人によっては、余計な仕事を振られないように、忙しいフリをしてしまうということもあるかもしれません。
どういったアプローチにしても、余裕がなければ選択肢が狭まると考えれば、余裕を持つことは大事なことです。
しかしながら、自然と余裕を持つということはなかなか難しいでしょう。
余裕を持った状態というのは、常に意識しておくことで実現されるものであり、悪いことではないと示し続けることが必要なのかなと思います。
おわりに
余裕と忙しさという相反する状態を上手くコントロールすることは本当に難しいです。だからこそ、常に意識することが大事なのでしょう。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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