その時に楽しむというより後で振り返って楽しむ

何かをしていても、その最中はそれ程楽しいわけではない。

今考えると、そういったことがよくありました。

そう思うのは変なことで、自分がおかしいのかもしれない。

今までそう思っていましたが、案外そういった人は多いのかもしれません。

旅行中を楽しめない

この前、テレビ番組で、ダウンタウンの松本人志さんが、旅行中を楽しめないというようなお話をされていました。

旅行が嫌いとかそういうことではなく、旅行の最中は、出発から帰宅まで無事に過ごせるかなどの心配が常に付きまとっていて、無心に楽しむということが出来ない、というような主旨のお話でした。

その話を聞いたときに、私自身はとても共感出来のでした。

旅行や出掛けること自体はとても好きで、行きたいところが出てくれば、積極的に動こうとするタイプです。

人数が多いなど、あまり大掛かりなイベントみたいなものを企画したりというのは出来ませんが、家族であったり、少人数でのちょっとしたイベントごとの予定を立てるというのは嫌いではありません。

場所を決めて、日程調整をして、予約を入れて・・・など、事前の準備を進めていくのは楽しいと感じることも。

それは、目的に向かって、やるべきことを達成していっている、というもので、仕事に近い感覚かもしれません。

しかしながら、まだ本番を迎えていないので、あくまで事前の段階の話です。

もちろん、当日を迎えるまでのドキドキなどを楽しむこともあります。

早くその日になって欲しいと思うことも。

ただ、いざ当日を迎えると、準備段階である程度の達成感があるのと、当日のスケジュールなどを進めていくことに気を取られて、その最中を楽しむという感覚があまりありません。

旅行であれば、何時にホテルにチェックインするから、それまでにあそことここに何時までに行っておかないといけない。

次の食事場所は現地で探すので、候補をあげておいた方がいいかも・・・。

別に幹事というわけではないですが、言い出しっぺの場合であれば、次の行動は積極的に誘導せざるを得ません。

もちろんそれが嫌というわけでもなく。

自分が出来ることで、褒められたら嬉しいという邪な考えもあったりします。

これが、ただ参加するだけの立場という場合でも、その姿勢はあまり変わりません。

スケジュールを提示されて、その中で動くために、自分の行動を枠に当てはめていく。

一種の作業的な感覚に近いかもしれません。

これをやりたい!と思って予定を組んでも、その最中は次の予定の時間のことを考えていたり。

楽しくなくても一生懸命やる

もちろん楽しいと思える瞬間というのは、その時々にあって、それがあるからこそ計画して実行しているとも言えます。

そのため、とにかく決めたことはがむしゃらに一生懸命やるというのが大事かなと思っています。

気分が乗らない、しんどい時間だなと感じることもあります。

大半はそういった時間だということも。

それでも、とにかく一生懸命やってみる。

そうすることで、見えてくることもあります。

旅行などのイベントとは違いますが、税理士試験を受験していた時がまさにそうでした。

そもそも勉強なので、勉強している最中が楽しいと感じる人はあまりいないかもしれません。

ただひたすら地味に反復練習を繰り返したり、模試を受け続けたり。

模試の結果などに一喜一憂しながら、それでも本番の結果というわけではないので、それをなかったかのように、また日常の勉強に戻っていく。

でもそうした過程の時間によって結果は変わってくるものです。

旅行に合否のような結果というものはないですが、旅行先で過ごした時間という事実は残ります。

その事実は、後から内容を変えることは出来ないのだから、やれるだけのことはやっておきたいものです。

後から振り返って良かったと思える

旅行などのイベントにしても、税理士試験などの勉強にしても、後から振り返ったときに、楽しかったなと思えることが多いです。

その最中には自分で気付けなかったことが、他の人の話を聞くことで、違った視点で見ることが出来たり。

後から思い出話で盛り上がるというのは、よくあることかもしれませんが、あくまで二次的な楽しみ方の一つというのが一般的でしょう。

私の場合は、その二次的な楽しみ方がメインになっているのかもしれません。

それは良い悪いではなく、それぞれの人の楽しみ方なのだと思っています。

そのため、旅行中やイベント中に、楽しい?と聞かれても楽しいとは答えられないことがほとんどです。

終わった後に、楽しかった?と聞かれれば、色々思い出しながら、楽しかったことを挙げ易いでしょう。

ただ、格好つけているわけではないのですが、一緒に参加した人が楽しかったと言っていれば、それだけで楽しいと思える部分もあります。

誰かに楽しんでもらえたら本望とまでは言いませんが、何だか満たされた気持ちになるのも事実です。

極端に言えば、知らない誰かが楽しかったと言っているだけでも、充分な時も。

その最中にしんどいことがあっても、後から振り返ればいい思い出だったと思えることもあります。

旅行中にお腹の調子が悪くて、昼間ホテルの部屋で苦しんでいたときに、何か薬などないかとお店を探しに外へ。

海外だったので、普段身近にあるものがすぐには手に入らず、たまたまコンビニで見掛けたヤクルトを購入しました。

サイズは海外だからか日本のものよりもちょっと大きめ。

それが3本入りだったので、少しづつ飲み進めました。

夜には元気になって、他の人と合流。

何かしたん?と聞かれて、ヤクルト飲みまくった、と言うと、やっぱり?ヤクルトすごいな、という話に。

その時の旅行を振り返ってみると、一番に思い出すのはヤクルトの味です。

税理士試験を受けている時には、必死だったので、隙間時間を見つけては、色んなところで勉強していました。

仕事の移動の空き時間に、マクドナルドに入り、楽しそうな学生さんに囲まれて、小さい机で問題を解いていたり。

専門学校の夜の授業の後に、仕事に戻ったり。

帰りの自転車でテキストの内容を復唱したり。

その時は、先が見えなくて、しんどさもありましたが、今思い返せば、よく出来たものだと思えます。

そして、そうした自分を楽しんでいたのかなと今思えばいい思い出になっています。

おわりに

リアルタイムにその時を楽しめなくても、楽しかったと振り返ることができれば、いいのかなと今は思えるようになりました。


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)

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