売上請求金額と入金額が違っている場合の訂正方法
昨今では、システム化やAIの普及に伴って、人為的な単純ミスというのは減ってきているようです。
税務会計においては、複雑な処理が入り組んでいるというよりも、膨大な数の単純な処理が散りばめられているともいえますが、だからこそミスが起こりやすいともいえます。
そうしたミスというものを撲滅するというのも一つの方法ではありますが、どちらにしろ対応方法は考えておきたいものです。
事業をしていて、相手に売上の請求をして、相手から入金される。
こんな単純なことでも、ミスは起こり得ます。
今回は、売上請求金額と入金額が違っている場合の経理的な視点での訂正方法について、まとめてみました。
通常の処理
事業をしている場合には、売上を請求して、入金を確認するところまでが、売上管理になります。
例えば、Aというサービスを提供して、そのサービスの対価をもらうため請求書を発行した場合。
何も問題なければ、設定した支払期限までに入金されて、それを確認する。
特に難しいことはありません。
全ての取引がこのように進めばいいのですが、たまにはミスなど起こることもあります。
請求金額が間違っていた場合
まずは、売上の請求をする側にミスがあった場合を考えてみます。
前項の請求書の例でいえば、サービスAの単価を100,000円としていましたが、実は120,000円の間違いで請求金額は132,000円だったということが発覚した場合。
相手先からの入金のタイミング等によって訂正方法は変わってきます。
<入金前>
相手先に事前に伝えた上で、訂正した請求書を発行することで、対応することとなります。
その後、入金額を確認して、訂正後の金額での入金となっていれば、それで処理は完了となります。
<入金後>
請求金額を訂正したのに、相手先に伝え忘れていて、入金時に気付いたなどの場合。
方法としては、差額の22,000円を別途請求するなどもあります。
しかしながら、毎月取引があるなど、定期的に請求書を発行している場合には、翌月の請求で調整する方が一般的です。
入金額が間違っていた場合
売上を請求をした側にミスがなくても、相手先の入金額が請求金額と相違していることもあります。
単純な振込金額の間違いや、訂正前の金額で処理されている場合など。
こうした場合、基本的には、売上を請求した側で請求金額などを調整する必要はありません。
入金不足額などを翌月の請求金額に反映させてしまうと、請求金額自体が変わってしまいます。
1~2月分 請求額 286,000円(132,000+132,000+22,000)
1~2月分 入金額 264,000円(110,000+132,000+22,000)
請求額 > 入金額
入金額が間違っている場合には、請求金額を訂正するのではなく、入金額で調整することになります。
1~2月分 請求額 264,000円(132,000+132,000)
1~2月分 入金額 264,000円(110,000+132,000+22,000)
請求額 = 入金額
売上を請求する側で調整することはない場合でも、相手先にどのように調整するかを伝える必要があったりするので、仕組みは把握しておきたいところです。
おわりに
複雑な数式などは出て来ませんが、日々の事務処理の中で埋もれてしまうと、混乱することもあります。
簡単なことではありますが、一度基本を押さえておくことが必要かなと思っています。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
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藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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