自分に合った間違いノートを模索する
税理士試験を社会人になってから受験する場合、勉強時間の確保が重要だなと実感しています。
時間があるから勉強が出来る、合格出来るわけではないですが、物理的な時間は何もしなければ不足しがちです。
その限られた時間の中で、いかに効率的に勉強を進めていくかというのは避けられない問題となります。
偉そうに方法論など書くことは出来ませんが、自分が心掛けていたこと、試行錯誤しながらしっくりきたことをまとめてみました。
今回は計算問題に関することですが、何かのヒントやきっかけになれば幸いです。
間違いノートの試行錯誤
税理士試験の勉強をはじめるにあたり、自分のペースで進めていくことは難しいと思い、受験の専門学校に通学するスタイルを選びました。
税理士受験の専門学校では、通学だけではなく、WEBでの受講やDVD視聴などそれぞれの勉強スタイルに合わせたコースが用意されているので、自分に合うものを選ぶことが重要です。
初めはどのコースが合うか分からないことも多いので、受講しながら途中で変えることも一つの方法だと思います。
計算問題においては、授業を受けて、復習して、問題を解いて、間違ったり分からなかった問題を見直して、また復習しての繰り返しです。
その数は思っているよりも膨大で、何度も同じ間違いをしてしまったり、前は正解していたものを間違えてしまったり、自分の中で何が定着しているかを把握するには根気と工夫が必要です。
講師の先生からはいわゆる「間違いノート」を作りましょうと教えていただくのですが、なかなか自分に合うものが見つかりませんでした。
最初は、ルーズリーフに間違った問題と解き方・ポイントを書いていき、ページごとに「固定資産」などのテキストにある項目ごとに分けて綴じる方法を試していました。
この方法だと項目分けが上手く出来ないなど、ページの組み替えが上手くできずに挫折しました。
次に試したのは、大きめの付箋に上記と同じように間違った問題と解き方・ポイントを書いていき、それを1つのパーツとしてルーズリーフの該当項目付近にペタペタと貼る方法でした。
これだと、1つのブロック単位が小さいので、柔軟に項目やページの組み替えが可能となります。
しかしながら、前の方法からそうですが、間違えた問題等を一つ一つ書いてまとめていくのには時間がかかります。
そこにも時間を掛けるべきというご意見もあるかと思いますが、自分としては書くことが目的ではなく、その後に見直したときに思い出すきっかけとすることを目的としていたので、その作業自体が問題を解いていくスピードに追いつかず、これまた挫折しました。
今であれば、手書きではなく、パソコンやスマホをでクラウドで保存出来るEvernoteのようなメモを使うなど、工夫の余地はあったかもしれませんが、当時はそこまで頭が回っていませんでした。
自分が求める条件を再度確認する
ここまでは色んな役立つ情報を与えていただき、そのまま試していたのですが、自分の頭で考えて工夫するということが出来ていませんでした。
いくら良い方法を教えていただいても、自分に合うようにアレンジして消化することが出来なければ、定着はしないということに気付かされました。
そこで、自分が求める条件を再度確認することにしました。
一つ目は、ある程度の内容が網羅されたテキストの縮小版のような1つにまとまったものが欲しいということ。
テキストにあること全てを一発で覚えることは出来ないし、一度理解したと思っても定期的に見直して、再度思い出せるようなものを持っていたいと考えました。
二つ目は、一つ目のまとまったものをベースに、間違った項目などが書き込めて、間違えやすい項目を後から見返すことが出来るようにすること。
何度も書き込みがあるところは、よく間違う項目なので、重点的に見直しを行う必要があることが認識できます。
これら2つを満たすものを作ろうと思ったのですが、さすがにゼロから作ることは難しいことは分かっていました。
なので、既成のものを活用することは必須と考えていました。
そこで、専門学校で配布されているが、日頃の授業では使用しない「要点チェックノート」に目を付けました。
サイズはA6ぐらいの手帳サイズで持ち歩き易く、ちょうどいい大きさです。
内容は、ボリュームを抑えるために、名前のとおり要点だけが書かれているので、省略されていたり、項目自体が省かれていることもありますが、ないものは自分で付け足せばいいので、ちょうどいいかなと思いました。
こちらを使うことにしました。
今もあるのかは分かりませんが、似たようなものがあれば活用は出来るのかなと思います。
最初に思い立ったのが、5月頃だったため、実力判定模試が始まる頃でそこから始めることになりました。
今思えば、もっと早くからやっていればなと思うのですが、始めた時がベストなタイミングなので気にせず進めていきました。
次の年からは、学習初めから取り組めたので良かったかなと思います。
試験直前に見直しできるものを作る
「要点チェックノート」への書き込みを始めてからですが、自分なりの間違いノートを作っていきながら、最終の目的は税理士試験の直前、当日にひと通りの内容を見直すときの1冊を作ることだなと思い始めていました。
試験直前は、勤め先にもよりますが、試験休みをいただくことが出来るところもあり、まとまった勉強時間を確保することが出来やすいですが、それでも出来ることは限られています。
そんな中でも、この1冊を毎日ひと通り見直すというものがあれば、精神的にも安心感があります。
特に、試験直前の1時間でもさっと全体に目を通して、記憶を呼び起こしておくことが出来るのは、強みになると思います。
実際に書き込みしていくときには、人により様々だと思いますが、私の場合は、自分が読めればいいので、思い付いたことを書き殴っていました。
また、内容に関することだけでなく、試験前の心構えなど、とにかく必要と思うものは何でも書き込んでいました。
恥ずかしながら、その一部になりますが、本当に自分以外は何を書いているかも分からないと思います。
それでも思い出せるぐらい読み込んでいたので、それはそれでいいのかなと思います。
最後に
間違いノートの一つの事例として紹介させていただきました。
これが正解かは分かりませんが、結果がある程度出ていることを考えると、自分には合っていたのかなと思います。
大事なのは、人から教えていただいたものを自分の頭で考えて、しっくりと来るものにアレンジして、活用していくことなのだと思います。
これは、何も勉強に限ったことではなく、仕事においても活かせるものだと感じています。
人間は忘れていくものなので、如何に忘れたことを思い出すように記録するかを考えておくと、色んなことに応用出来て、役立っていくものだと思っています。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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