節税の前提となるひとつの考え方

事業を行っていく中で、納税すべきところを納税しないということは出来ません。しかしながら、一定のルールに従って、納税すべき金額を最小限に抑えるということは可能です。

この一定のルールというのが、法人税法などの各種税法に定められており、その詳細な運用ルールは通達など税法を補足するという形で、具体的に説明されている部分もありますが、全ての事象を網羅するということは難しいところです。

そういったはっきりとしたルールに当てはめるのが難しいときには、元となる税法を解釈という形で運用せざる得ないところがあります。そういったときに、これが節税なのか脱税なのかといったような見解の相違が発生するのかもしれません。

今回は、節税するということの前提となる考え方について、少し触れてみたいなと思います。色々なメディアやネットで溢れている節税手法などの是非を問うたり、推奨・反対するものではありません。

この前提となるひとつの考え方を参考に、税金を何とか減らせないというときの判断の一助となれば幸いです。

税額へ影響するまでの流れ

事業を行っていると、日々取引などの事実が発生していきます。それらを客観的な指標とするため記録していくのが簿記であり、仕訳という形で記録を積み上げていきます。それらの記録は、一定の期間で区切って、その期間の中で利益等の計算を行って、最終的に税金を計算していきます。

実際の流れは期間ごとですが、その取引一つ一つを処理していく時点で、ある程度税額等への影響を把握することが出来ます。こうすることで、一定の期間が過ぎて、やり直しが出来なくなる前に、対策を講じることが出来るようなります。

節税とは見なされないケース

脱税という言葉はインパクトが大きく、安易に使うべきではないと思いますので、ここでは一般的に適正でないと見なされがちなものとしています。色々なケースが想定されますが、上記の図を使って代表的なものをあげてみます。
こちらの内容は、前提条件など詳細な事情を考慮すれば、脱税とはいえないという見解もあるでしょうが、敢えて分かり易くするために、単純化して記載しておりますので、ご了承ください。

・申告、納税自体していない
いわゆる無申告です。上記の図解の①~④をそもそもしていないケースです。そんなことは当たり前と思われるかもしれませんが、意図的がどうかはともかく、こういったケースは実際に多くあります。

・「①取引等の事実」を仮装、隠蔽する
税金を払いたくないなど様々な事情はありますが、「①取引等の事実」は発生しているのに、その事実そのものを隠したり、その内容自体を別のものに変えてしまうなどです。お金を受けとっているのに、もらっていないようにするなど、金額の多寡に関わらず、意図的なものもあるかと思います。

・「②会計処理」「③税務処理」で誤魔化す
「①取引事実」を記録するのに、特に税金に影響する「③税務処理」時に、事実と違う内容で処理するなどです。交際費なのに、事業に必要な手数料として処理するなど。

節税となるためには

杓子定規にならざるを得ない部分が多いですが、事実をねじ曲げないというのは大前提になります。
極端な言い方をすれば、事前に適正な「①取引等の事実」を計画・実行することで節税とすることが出来ます。

決算期末などの一定の期間が過ぎる直前や過ぎてから対応策を考えていくとなると、多くの場合で歪みが生じてしまいます。それらを補正するためには、事実をねじ曲げたり、会計・税務処理が適正でなくなってしまいます。

もちろん、結果的にその事実のままで、上手く切り抜けることもあるでしょうが、そんな綱渡りのような処理を続けていれば、どこかでボロが出てしまいます。

節税対策にはミラクルを求めない方がいいのかなとも思います。そんな手法があり、簡単に実行できるのであれば、それは既にミラクルではないわけで、もしも納税者の方がミラクルだと感じても、ごく当たり前の手法をさもミラクルなように演出されているだけかもしれません。

おわりに

地味ですが、日々の管理をきちっとしながら、事前に対策を検討しながら、実行することが一番節税効果をあげられる方法だと思うのですが、なかなかその効果が分かりにくいのと定期的に提示していくことが本当に必要かというのが悩ましいところです。

それでも、事業者の方にとってメリットがあるのであれば、粛々とサービスを提供していく所存です。




最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)

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