静けさを楽しむ

日常生活や仕事において、周りに人がいる環境であれば、色々な音が溢れています。そういった周りの音を、騒音という形で捉えて毛嫌いしてしまうこともあります。

今回は日常につきまとう音についてのお話です。

周りは音に溢れている

集中する時には、静かなところの方がより集中力が増すように思いますが、なかなか静かな環境というのは見付けられないものです。

今まで感じた静けさの中で、一番印象深いのは、学生時代に学校で行ったスキー合宿の時のことです。スキーの経験はほとんどないのですが、山間の中で比較的長い距離をリフトで移動するコースがあり、周りには木々があるだけで雪が降る中をリフトに乗っていると、前後に人はいるのですが、あまり気配を感じることがなく、目を閉じると、しんしんと音とも言えないものを感じて、雪が降る音というのを初めて体験しました。

そういった静けさというのは、日常ではなかなか感じることが出来ず、目の前に人がいなくても、必ず周りに人がいる環境のため、歩いていても、電車に乗っていても、周りの音が聞こえてきます。

それを気にするかどうかは自分のその時の状態にもよりますが、調子よく集中しているときなどは全く気にならずにやり過ごすことも出来ます。

一人なら静かなのか

家でひとりの時や仕事場でひとりの時というのもあるので、その時には静かなのではないかと思う時もあります。

でも、静けさを求めていながらも、いざ周りに音がない状況になりそうになると、テレビやラジオを付けたり、音楽を掛けたりして、静けさを放棄するような行動に出てしまうことが多いです。

今は税理士として独立開業して１年経っていない状況ですが、常に事務所に誰かがいて一緒に仕事をするという環境ではないです。

勤務していた時には、常に周りに人がいて、電話の音、話し声、パソコンの操作音など、ＢＧＭのように常に音が飛び交っていて、静けさとは無縁の状態で働いていました。

そのこと自体が良いとか悪いとかは分かりませんが、社会人になってからずっとそうなので、当たり前の環境として受け入れていたように思います。

その名残か今でも周りに音がないと落ち着かないなと思う時があります。その気持ちを満たすためもあってか、ラジオを付けることを当初からしています。

事務所でひとりで作業などしていると、例えラジオを付けていなくても、色々な音が聞こえてきます。同じフロアの方が出入りする時のドアの音や歩く時の音、窓を開けていれば、近所の工事の音やパトカーのサイレンの音など。

普段それらの音をかき消しているものがなくなれば、自然と別の音が聞こえてくるようになるようです。

自分から静けさを求める

ひとりでいる環境というものが比較的作り出しやすい状況でも、自然と静けさがやってくるというものではないということに最近気付き始めました。

特に周りに音が溢れている環境というのが嫌だとかいうことではないのですが、じっくりものごとを考えようとするときには、一定の静けさがあった方がより集中出来るものです。

そのために、最近では静けさを自ら作り出すことを意識するようにしています。

まずは、周りに人がいない環境を確保すること。これは、早朝の時間帯に行動することで、比較的簡単に達成することが出来るようになりました。休みの日の早朝にジョギング兼ねて外に出ていると、周りに人はそれほどいなくて、静かです。

もちろん、車のエンジン音や鳥の鳴き声など周りが静かなので余計によく響くのですが、自然の効果音という認識であれば気にならずにいることができます。

また、ジョギング中はラジオや音楽を聴きながらということが多いですが、その中で音を止める時間というのを確保するようにしています。そうすることで、音が鳴っていた時とのギャップでより静けさを強く感じられるようになりました。そういったときに、何となく考え事をしたり、思考を巡らすようにしています。

静けさを確保することは大事ですが、無理はしないようにもしています。休日の早朝の時間帯など定期的にではありますが、頻度は多くないです。それこそ普段からひとりになる時間を無理やり作るとなると周りに気を遣わせたり、影響を与えたりしてしまうことがあるので、無理ない範囲で行うようにしています。