税理士試験の結果が出た後の動き
先週2020年12月18日(金)は第70回税理士試験の合格発表の日でした。人によっては、税理士試験に合格している人の話を見たり聞いたりしても、結局は自分自身の問題なので、あまり意味がないという方もおられるかもしれません。
私自身も、人の成功体験を見聞きして、その通りにして上手くいったということは記憶にありません。しかしながら、その人がどういう気持ちや心構えで、税理士試験に臨んでいったかということを見聞きすることで、具体的な経験談を参考にするというよりも、自分もやれるという気持ちを持ち続けることが出来たのかなと思っています。
今回は、そんな風に思っていただける人が一人でもいらっしゃって、一歩でも前に進めることができるお手伝いが出来れば幸いと思い、税理士試験の結果が出た後の自分の動きについて、お話してみようと思います。
科目合格していたとき
私自身は大学院免除での税理士試験合格のため、実質的に税理士試験の科目合格は3科目です。大学院免除を選択した経緯などについては、以前の記事でも紹介しています。
大学院免除を選択してみて思うこと
税理士試験を大学院免除で官報合格する
3科目だけですが、合否が出た時の動きはそれぞれでした。私の場合、最初の科目合格は「消費税法」で、1回目の受験で合格することが出来ました。もちろん自信があったわけではなく、自己採点では各専門学校が出している「合格安全ライン」には届いておらず、「合格ボーダーライン」ギリギリぐらいでした。
8月に試験を受けて、結果が出るまでの9~12月の過ごし方をどうするか、考えなければいけません。その方法論については、専門学校の講師の方にお聞きしたり、当時勤めていた税理士事務所の先輩や同僚などからお話を聞いたりしていましたが、あまり迷いなく「財務諸表論」を選びました。
私の場合は、「消費税法」を受ける前に「財務諸表論」を受けて落ちていたので、経験者コースから始めることになります。1回目である程度まで勉強出来ていた感じはあったので、「消費税法」の結果を待たずして、9月からスタートすることにしました。
結果的には、「消費税法」は合格していたので、年明けからもスムーズに「財務諸表論」の勉強をそのまま継続できたので、いい流れにはなりました。仮定の話ではありますが、もしも消費税法が不合格であっても、「財務諸表論」を続けていたとは思います。
人にもよるとは思いますが、私の場合は税理士試験の勉強は9月~8月の1年間掛けて、1科目に絞って勉強すると決めていたので、そうなったという面もあります。特に明確な根拠などはないので、ある意味自分への暗示のようなものです。
そういった良い流れが出来たので、翌年の「財務諸表論」も合格出来たのだと思います。もちろん、他の全てが上手くいったわけではありませんが、この結果が後の苦労を耐え忍ぶ活力になったのは間違いありません。
自分なりの方法論で結果を出せたというのは、税理士試験だけでなく、新しく何かに取り組む際の耐性にも大きく影響したのだと思っています。
科目不合格だったとき
本格的に税理士試験の勉強を始めた時には、「財務諸表論」からスタートしました。最初は「簿記論」からというのが多いかと思いますが、私の場合、それ以前に会社の経理をしながら「簿記論」を勉強していたときに専門学校の授業についていけず、本試験まで辿り着くことが出来ず断念したという苦い経験があったので、こういった選択となりました。
初めて税理士試験を受けたということもあり、手応え云々が全然分かりません。自己採点で、「合格ボーダーライン」を少し超えるぐらいでしたが、全然自信はありません。そんなときに、9月~12月の勉強する科目をどうするか、少し悩みました。
それこそ色んな体験談など見聞きしましたが、どれもなるほどなと思うことばかりで、結局自分はどうした方がいいのか、という結論に直結させることが出来ず。
こういうときには、自分の感覚を信じてみるのもいいかなと、ふと思い立ちました。その時思ったのが、「財務諸表論」の勉強をしていたときに、少しだけですが、当時勤めていた税理士事務所の実務に役立ったなということでした。新しいことを勉強すると仕事にもちょっとは役立つのかなと思ったことがあったので、だったら新しい科目の勉強をしてみようと思いつきました。それが「消費税法」でした。
結果的には、その後「消費税法」「財務諸表論」と続けて合格できたので、良い流れが出来たなというのは、上記ので書いたとおりです。
正解は分かりませんが、自分の直感でものごとを決めて、実現させていくという経験は、自信に繋がったり、これからの仕事においても有益なことだと思いますので、自分で決めたら、その実現のために最大限努力するということは、やっておくべきなのかなと思います。明らかにこの選択が間違っていたということはなかなかないことだと思いますので。
税理士試験に合格したとき
晴れて税理士試験に合格した時には、もう税理士試験の勉強について考えることはなかったです。あるというご意見もあるかもしれませんが、私の場合は、考えることはありませんでした。
税理士試験が終わった後には、税理士としてどう生きていくかというのを真剣に考えてみてもいいのではと思います。もちろん、税理士試験の受験時やその前からでも考えておいて損はないと思いますが、それどころではない、というのが本音のところではないでしょうか。
税理士登録するのかしないのか、今の職場で頑張るのか環境を変えてみるのか、独立するのかしないのか、税理士になったからといって今までと何か違うのか、など考えることは色々とあります。
せっかく今まで試験勉強というまとまった時間を費やしてきたのですから、その時間を他のことで埋めてしまう前に、税理士としての生き方を考える時間に使ってもいいのではないかなと思います。
私自身は、すぐ独立すべきとか待遇がいいところに転職した方がいいとか、あまり極端なことを提唱するつもりはありません。勢いはもちろん必要ですが、それまでにじっくりと考えるという地味な作業は必要だと考えています。
迷いがないなら、そのまま行動すればいいでしょうし、少しでも迷いがあるのなら、色んな可能性について考えるべきです。私の場合は、1年ぐらい考える時間を取りました。もちろんずっと考え続けたというわけではなく、日々の業務を行いながら、ふとした瞬間に疑問を感じたりなどを繰り返しながら、1年を過ごしたような形です。
手放しで独立を勧めるわけではありませんが、もしも独立を考えるのであれば、既に開業されている税理士の方のお話をまずは見聞きすることをおススメします。あまり方法論など明確にお伝えすることはありませんが、これだけは順番を間違えてはいけないかなと思っています。間違っても、職場の先輩や同僚、知り合いの勤務税理士の方にまずは相談して鵜呑みにするということは避けた方がいいのかなと。ご自身が独立していない時点で、少なくとも独立にプラスのお話はないので、後押しにはならないのかなというのが実感です。
おわりに
まだ見知った方達で税理士試験に関わる人がいらっしゃるので、何者というわけでもないですが経験談として記事を書いてみました。税理士試験に臨む覚悟というのは、例え他人のお話でも自分の力になったという経験がありますので、一人でもお力添えになればいいなと思います。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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