終わり掛けこそ真価が問われる

あともう少しで仕事が終わるなというときには、気が抜けてしまうことがあるかもしれません。

場合によっては、帰り支度を始めていることもあるでしょう。

しかしながら、少しだけでも周りへの影響は気にしておきたいところです。

効率的に動くことは大事

何事も事前に準備しておくことは大事です。

時間が来てからゆっくり動き出すのではなく、事前に備えておいて、時間が来たらすぐに動けるようにしておく。

大学生の頃、ラーメン屋さんでアルバイトをしていました。

夜は深夜1時までの営業で、近所に住んでいたので、よく最後までのシフトに入っていました。

通常であれば、営業が終わってから、片付けを始めて、翌日の準備などをすることになるので、ある程度時間が掛かります。

もちろんそれも労働時間に入るので、時間が遅くなることは気にしていませんでしたが、ダラダラしないように、出来るだけ効率的に動くことは意識していました。

やるべきことは決まっているので、役割分担と順番を考えて、手が空いたり、待ち時間が発生しないように意識しておく必要があります。

それでも、限界はあるので、30~40分ぐらいは掛かっていたように記憶しています。

そのラーメン屋さんはチェーン店だったので、定期的に店長や社員の方が変わっていきます。

ある時、他の店舗から変わってきた店長から、営業時間後15分で帰るように、という指示が出ました。

残業代の削減などの意図もあったのかもしれません。

今までの流れを考えると、今まで30~40分掛かっていた作業を15分で行うというのは現実的ではありません。

もちろん、ダラダラと時間を浪費していたのであれば、時間を短縮する余地はあるでしょうが、ベテランの人も含めて、それなりに時間の使い方を考えてきた結果でもあったので、ある程度は効率化されています。

その店長が出した指示は、営業時間中から片付けなどの作業を開始しておくというものでした。

営業時間の終わり掛けで、お客さんが店内にいても、厨房などの掃除を始めていく。

来店や追加注文は止めないが、もしも来店や追加注文がなかったら、そのまま終われるように、片付けを進めておく。

お客さんがいるホール以外で出来る作業を優先して進めておいても良いというのは、そんなに奇抜な発想でもないですが、一理あるなと思ったものでした。

それで一気に帰る時間が早い日が増えました。

提供するサービスを疎かにしない

営業時間中から、終わりをを見据えて動いておくというのは、効率的な時間の使い方ではあります。

しかしながら、当たり前ですが、提供するサービスを疎かにしては本末転倒になってしまいます。

始めた当初は気を付けているものですが、段々と慣れてくると、本当の意図が見えにくくなることもあります。

先のラーメン屋さんの例でいえば、営業時間後に出来るだけ早く終われるように、営業時間中から片付けなどを始めていました。

もちろん、お客さんの目から見えにくい厨房などの作業から始めていましたが、慣れてくると気遣いが行き届かないこともあります。

お客さんがいるホールからは、足元は見えませんが、厨房の様子はある程度見えるようになっています。

しゃがんで水を流していたりしても、片付けをしているようには見えませんが、それも動きが大きくなると目に付くものです。

お客さんからクレームがあったわけではないですが、もしかしたら早く帰って欲しい、というような雰囲気をお客さんに感じさせてしまっていたかもしれません。

明らかに急いで食べて勘定されていた方もおられて、ゆっくり出来ないと思わせてしまったかなということも。

提供するサービスを、直接的に制限したりしたわけではないですが、その時に来られたお客さんにとっては、営業時間中なのに、雑な扱いをされたと感じる方もいるでしょう。

その時間も込みでスケジュールを組んでおく

効率化の達成自体は問題なくても、こういった相手に悪影響を与えてしまうということは、よくあることです。

自分の効率化を推し進めるために、周りへの影響が見えにくくなってしまう。

冷静に考えれば分かることでも、慣れなどで忘れてしまうこともあるので、常に意識を持つようにはしておきたいところです。

そういった意味では、相手に変化を感じさせずに、粛々と作業を進めていくというのが理想です。

先日、久しぶりにディズニーランドに行くことがありましたが、その辺りの対応というのはやはりすごいなと感じました。

最後までアトラクションなどを満喫しようと、営業時間の最後までパーク内にいたのですが、営業時間が終わったという雰囲気を全然感じることがありませんでした。

ただ鈍感なだけという可能性もなくはないですが、そういったアナウンスや音楽が流れていたということはなかったかと思います。

もちろん、アトラクションの受付が段々終了してなど、閉園に向けた準備は着々と進んでいるのは見掛けましたが、帰って欲しいという雰囲気を感じることはなく。

清掃のスタッフ?の方が水で路面にミッキーマウスを描いてくれて、人が集まっていたり。

色んな人がいるとは思いますが、直接的に帰ることを促されないことで、自主的に動くことを促すこともあるでしょう。

実際に、混雑が分散されて、出口で行列が出来るということもなく、人がスムーズに流れていました。

それも狙いだったりするのかもしれません。

そうした時間も計算に入れて、あらかじめスケジュールを組んでおけば、対応するスタッフなども気持ちの余裕を持つことが出来るでしょう。

時間が過ぎていて、残業して対応しているという心持ちであれば、どんなに笑顔で対応しているように見えても、心から歓迎出来ていない部分があれば、そうした雰囲気はどうしても出てしまうものです。

終わり掛けの油断しがちな時こそ、気を引き締めて平常運転が出来るようにしておくことが大事なのかなと思います。

おわりに

終わりが見えると、踏ん張ることもありますが、目の前のことが疎かになりそうになることもあります。

最後まで油断せずに過ごしていきたいところです。


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)

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