防げているものと逃しているもの

騙されないように、損をしないように、日頃から危機管理をしておくことは大事です。

上手い話に乗らないように、警戒心を持って、ものごとを進めていく。

しかしながら、防げているものがあれば、逃しているものがあるかもしれません。

その辺りのバランスは上手くとっておきたいものです。

過去の経験から学ぶ

典型的な詐欺のような上手い話に乗って、お金を取られる、損をしてしまった。

こうした事例であれば、過去に経験してなくても、未然に防ぐための警戒心が働き易いものです。

「絶対儲かります!」

「絶対損はしません!」

絶対というのはそうそうないものなので、不審に思うことが多いでしょう。

典型的な詐欺のように、相手を騙してやろうという意図がはっきりしてれば、最初から話を聞かないという選択肢を取ることもあります。

しかしながら、日常生活においては、そこまで極端な例に遭遇するというのは稀です。

相手に騙してやろうという意図はなくても、相手が有利になるように、必要以上の情報を開示してもらえない。

概要説明する人は丁寧で親切だったのに、担当者に変わった途端に急に対応が悪くなる。

・・・

こうしたことはあり得ます。

そうして、結果的に損をしてしまったという場合には、苦い経験として、今後の対応に影響してくるでしょう。

私自身も、仕事の中で、色んな人と関わるので、そうした判断の場面というのは度々あります。

興味がある商品やサービスがあった場合、まずはその詳細について調べていきます。

こういうことがしたいけれど、その商品やサービスで実現出来るのか。

費用はどれぐらいかかるのか。

多くの場合、ホームページなどで情報が公開されていますが、初めて触れるような分野のものだったりすると、なかなかその内容が理解出来ないこともあります。

そんなときには、直接人から、公開されている情報をかみ砕いて説明してもらい、補足説明を受けつつ、疑問点を解消していく方が手っ取り早いでしょう。

理想的には、概要から詳細な説明まで同じ人から受けれるといいのですが、現実的には役割分担などもあり、概要と詳細な説明をする人が分かれてしまうことが多い印象です。

そうすると、説明してもらう内容に微妙なズレが生じることがあり、それは聞いていない、ということが起こり得ます。

相手に言われるがまま、契約まで至った後に、これは出来ません、それは別料金がかかります、という話になると、人によっては騙されたと思うかもしれません。

もちろん、意図的に誘導している場合もありますが、きちんと説明している、資料にはっきり書かれている、ということも往々にしてあります。

ただ、結果的に損をしたと感じてしまったら、不信感が残っていしまいます。

最初から疑ってかかる

過去に失敗をした経験がある人であれば、今後の警戒心が増すことになります。

何かを購入する・契約する、というときには、慎重にならざるを得ません。

最初から相手を疑ってかかってしまうこともあるでしょう。

まずは、情報を集める段階から警戒してしまう。

ネットの情報を鵜吞みにせず、色んなサイトなどで情報を比較しながら、情報収集する。

人から直接話を聞く場合には、飛び込み営業や営業電話などからではなく、こちらから連絡して話を聞く。

その際にも、その場で購入・契約するということはせず、いいなと思っても、一旦時間をおいて考えるようにする。

一見すると、普通の対応であり、問題ないように思えます。

しかしながら、そうした疑ってかかる姿勢というのは、自分自身の態度や雰囲気に出てしまうものです。

上手く隠しているつもりでも、相手は敏感に感じ取っているものです。

それが良いのか悪いのか。

防げているものはあっても、逃しているものもあるかもしれません。

相手との関係性も鑑みて

飛び込み営業で来た人をいきなり信用しろと言われても無理な話でしょう。

名前も知らない会社で、初めて会う人。

それだけでも、警戒心が働きます。

そこから上手い話が出てこようものなら、騙そうとしていると思ってしまっても仕方ないでしょう。

あしらうような失礼な態度を取ってしまうことがあるかもしれません。

最低限の礼儀は押さえた上で、ハッキリと意思表示する方がいいかと思いますが。

もしかしたら、本当に良い話というのが中には混じっているかもしれません。

3回に1回?

10回に1回?

100回に1回?

3回に1回ぐらいならいいかと思えるか。

それでも2回は無駄な労力になってしまう。

その1回がとんでもなく良い話だったら・・・。

そんなことを考え始めたらキリがありませんし、その割合などは誰にも分からないので、未然に防いでいる方が効率的でしょう。

しかしながら、それが見知った人であればどうか。

その関係性にもよるでしょう。

毎月お会いしていて、10年ぐらいの付き合いになる。

そうした人から同じような話を聞く場合。

もちろん無条件に信頼するというのはリスクがあるかもしれません。

話をよく聞かずに、相手に任せてしまう。

お金が絡む話であれば、余計に気を付けておきたいところです。

おそらく、相手が信頼出来る人なのであれば、そうした対応を相手側が望まないということもあるでしょう。

それが、最初から疑ってかかるような態度を出してしまうとどうなるか。

もしかしたら、信頼関係に傷がついてしまい、いくらメリットがあると思う話でも躊躇されるようになってしまうかもしれません。

防げたものはあるのかもしれませんが、逃したものもあって、自分にとってはより重要性が高いものを逃していることもあり得ます。

おわりに

良くも悪くも態度に出さないというのは、必要な場合があります。


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)

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