これまで築き上げてきたものを壊す勇気
税理士として独立開業するときに、一番懸念していたことは、これまで築き上げてきたものがなくなっも大丈夫だろうかということ。
同じ税理士業界ではあっても、私にとっては、所属税理士から開業税理士への変更は思った以上にハードルが高いものでした。
それでも、これまで築き上げてきたものを壊す経験はそれなりにしてきたので、何とかなるものです。
社会人になるにあたって
自分の人生の中で、最初に、これまで築き上げてきたものが通用しなくなるなと感じたのは、学生から社会人になる時でした。
大学3年生から一人暮らしをしていたので、生活環境がガラッと変わることの免疫はある方だったかもしれません。
ただ、実家から仕送りをもらいつつ、足りない分をアルバイトで賄うという生活だったので、完全に独り立ちが出来ていたわけではなく。
そういう意味では、学生から社会人になれば、基本的には自分の稼ぎで暮らしていくことになるので、独り立ちへの第一歩と言えるでしょう。
学生は学ぶ、社会人は働く。
一番の違いはそこにあるのかなと。
学生時代にいくら勉強が出来ても、スポーツで活躍していたとしても、それは学生として築き上げてきたもの。
それがそのまま社会人で通用するわけもなく。
もちろん、学生時代に築き上げてきたものがあるということは、同じように社会人でも築き上げることが出来る可能性が高いので、評価されることもあります。
ただ、それは過去の栄光であり、武器にはならないようです。
出身大学が有名だったり、スポーツで受賞歴などがあれば、話のネタとしてはチヤホヤされることもあるでしょうが、働いている中では何の考慮もされません。
言われた仕事が出来なければ、そうした評価となり、それが新たに築き上げるものとなっていきます。
私の場合は、特に、大学時代に勉強していたことと直接関係する仕事ではなかったため、余計に自分の築き上げてきたものが通用しないと痛感したのかもしれません。
これまで築き上げてきたものを壊すというよりも、強制的に破壊されたというような感覚でしょうか。
税理士業界への転職
そこから税理士業界へ転職することになりますが、その時は自分の意思なので、まさにこれまで築き上げてきたものを壊すというイメージでした。
社会人になって8年ぐらいの時だったので、それなりにキャリアもあって、経験してきたことも増えてきていました。
それまで異動で3つの職場を経験しましたが、そこでも人間関係があり、会社の中でも職場に関わらず、横の繋がりもあったりで、何かしら積み上げてきたものがありました。
3つ目の職場が会社の経理部門だったこともあり、税理士業界への転職のきっかけにもなったのですが、仕事の内容としては似ているとはいえ、扱う分野が違うというところです。
そのため、税理業界への転職は、これまで築き上げてきたものを壊すことになります。
私自身は、そんなに前向きな考え方が出来る方ではなく、どちらかというと保守的な思考に陥りがちです。
よく考えずに、これまで築き上げてきたものを壊すということは出来ません。
しかしながら、学生から社会人になった時に、これまで築き上げてきたものを強制的に破壊されるという経験は大きいものでした。
社会人になってから働き続けた経験もあって、何とかなるというというよりも、何とかするという思考を持つことが出来ました。
税理士業界に転職した当初は、出身大学やスポーツ歴、それまでのキャリアが通用する場面はありました。
ただ、その期間を過ぎれば、自分自身で新たなものを築き上げていかなければいけません。
独立開業するにあたって
税理士業界で10年勤務した頃に、税理士として独立開業することを考えるようになりました。
同じ税理士業界でも、自分で開業するとなるとそれなりの覚悟が必要です。
これまで、どこかの組織に属して勤務するという働き方しかしたことがないため、未知の世界への怖さがありました。
だからこそ、これまで築き上げてきたものを出来るだけ壊さずに活かしていけいないか。
上場企業に勤めていた、規模の大きな事務所に勤めていた、管理職をしていた・・・。
開業税理士としては1年目でも、これまで築き上げてきたものがたくさんある。
それを壊すという発想はありませんでした。
そうやって考えていたからこそ、悪戦苦闘しながら開業当初の苦しい時期を乗り切ることが出来たのだと思っています。
ただ、どこか気持ちは勤務していた時の感覚のままだったように思います。
勤務していた時と同じような時間で働いていたり、事務所運営の進め方を踏襲していたり。
それが必ずしも悪いことだとは思いません。
そうした運営方法もあるでしょう。
ただ、それが自分が求めていたものでなければ、良くない方向に進んでいると言えます。
そんな時にこそ、これまで築き上げてきたものを壊す勇気が必要なのでしょう。
自分が思うように進めていきたいならば、自分を縛っている過去のしがらみと決別する覚悟が必要となります。
過去を捨てるわけではありません。
そうやって割り切りが出来た時にこそ、独立開業したなと心から思えるものかもしれません。
おわりに
自分には、これまで築き上げてきたものなんて大したものはない。私自身もそう思っていましたが、ちょっとした経験が自分を縛っていることもあるので、気を付けたいところです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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