「出来ない」だけで終わらないように
出来るか出来ないか。
2択しかない場合には、「出来ない」と判断することもあります。
ただ、場合によっては、「出来ない」だけで終わらないようにしておきたいものです。
それは出来ません
事務所の移転をするにあたっては、引っ越し作業だけでなく、色々な事務手続きが必要となります。
普段から慣れている手続きであれば、そんなに時間を取られることはありませんが、移転する時だけ必要な手続きの場合には、一から調べて進めていく必要があるため、結構な時間を要することもあります。
そんな手続きが多々あるので、やり方を教えてもらえると非常に助かります。
反対に、どうしたらいいかが分からないとなると、手続きが進まず、非常に困ることになります。
先日も、電話番号の変更に伴う手続きで困ることがありました。
旧事務所と新事務所とで、距離はそんなに離れてはいなかったのですが、基地局の関係で電話番号が変わることになりました。
それ自体は特に問題なく。
元々、旧事務所では、アナログ回線を利用していたのですが、今は光回線を利用したサービスが主流。
要するに、昔ながらの電話加入権は使われなくなりつつあるということのようです。
今回、電話番号が変わるということもあり、光回線を利用したサービスに切り替えることにしました。
電話番号が変わるということで、移転してしばらくの間は、旧電話番号に掛かってきた電話に電話番号が変わった旨のアナウンスが流れるようにしたい。
電話番号が変わる時にはよくあることで、そういったサービスはもちろんあります。
ただ、やり方が分からない。
Webで内容を調べて、チャットでやり取りをしたのですが、結局コールセンターに電話して下さい、ということに。
そこで、一から事情を説明して、旧電話番号に掛かってきた電話に新電話番号を案内するアナウンスを流したい旨をお伝えしました。
回答としては、
「それは出来ません。」
ということでした。
それが出来ないと困るな、どうしよう。
専門的なことは分かりませんが、どうやらアナログ回線が繋がっている状態で、特定のアナウンスを流すということは出来ないということのようでした。
そこで、アナログ回線の旧電話番号を解約すれば、新電話番号のアナウンスを流せますか、とお聞きしてみると、
「それは出来ます。」
とのこと。
旧電話番号のアナログ回線を解約するかを迷っていたのですが、解約することになりました。
どこまで求められているか
この一連のやり取りの中で、コールセンターの対応を批判しているわけではありません。
最近では、コールセンターに電話して、人と直接話すことのハードルが上がってきています。
流れとしては、直接話すということは最後の手段にしたい、ということなのでしょう。
対応する件数を考えれば、出来るだけ効率的に対応していく必要がある。
よくある質問なら、そうした事例をホームページなどに掲載しておき、問合せ自体を減らす。
メールやチャットを利用することで、時間を拘束されにくい体制にしていく。
コールセンターに求められているのは、問合せに対する答えを示すことであって、
「〇〇が出来ますか?」
という問い対しては、
「出来ます。」「出来ません。」
と回答するのが正解なのだと思います。
それが求められているのだから。
だからこそ、AIの出番となるのでしょう。
それでは、自分の仕事で考えると、どうなるか。
税務相談を受ける際には、質問に対して、答えるというのが基本になります。
「出来るか」「出来ないか」を問われたら、「出来る」「出来ない」で答える。
ただ、それも求められていることによって変わってくるものです。
時間や相談内容に制限がある無料の税務相談の場合、個別的な内容に答えられないことがほとんどです。
そういう取り決めになっているというのもありますが、そこまで求められていないというところがあるのかなと。
その点、自分でメニューとして決めた有料の税務相談の場合であれば、求められた範囲で、ある程度自由に対応することは出来ます。
向き合う姿勢を持つために
自分自身でメニューとして決めた有料のサービスについては、事務所ホームページに掲げています。
内容は様々ですが、質問に対して回答するというケースもあります。
その時には、「〇〇出来ますか?」という質問に対して、
「出来ます。」「出来ません。」と回答するだけで終わらないようにしたいと心掛けています。
出来るけれど、こういう注意点がある。
もっと適切な方法がある。
・・・
出来ないけれど、こういう方法もある。
違う方法だけれど、こうすれば同じことが出来る。
・・・
そのためには、一人一人としっかり向き合う姿勢が必要となってきます。
時間に追われていたり、人数をこなすことに主眼を置いていると、見るべきものが見えなくて、見逃すことが出てくるものです。
どういう対応をするべきか。
正解はないからこそ、自分が求めることを盛り込みつつ、求められていることを汲み取るしかないのかなと思っています。
おわりに
求められることが過多であると、対応に支障が出ることもあり、その見極めは難しいところではあります。
それでも、それを見極めようとする姿勢を持てるぐらいの余裕は持っておきたいものです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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