フリーランスの方で売上入金が源泉分だけ請求金額より少ない場合の確定申告の注意点
以前の記事で、源泉徴収の意味合いについて取り上げていました。
源泉徴収される・する意味合い
フリーランスの方で、源泉徴収が必要な業種・サービスに該当するので、源泉徴収されているという認識はあるものの、具体的に確定申告でどのような手続きが必要か、というのは分からないという方は一定数いらっしゃいます。
記帳指導や確定申告サポートをしていると、そういった質問を受けることや、源泉徴収されている金額が反映されていない申告書を見掛けることもあります。
今回は、フリーランスの方で売上入金が源泉分だけ請求金額より少ない場合の確定申告の注意点について、基本的なところを具体例を挙げながら、取り上げてみます。
なお、これらの情報は、2022年2月21日現在の状況となりますので、最新情報は、リンク先の情報等も合わせてご確認されますようご留意ください。
売上金額を把握する
ここでは、確定申告までの流れを掴んでいただくことに主眼を置いているため、出来るだけシンプルな事例として取り上げていきます。
売上請求額については、下記のとおりであったとします。
売上請求金額は、年内に全て入金して、回収出来なかったものはなかったとします。
源泉徴収金額を把握する
売上請求書で源泉所得税を計算している場合
ご自身で源泉所得税を計算して、請求書を発行している場合は、その金額を集計して源泉徴収税額を把握することとなります。
売上請求書で源泉所得税を計算していない場合
売上請求書に記載している請求金額よりも入金額が少なくて、源泉分が引かれている場合には、差額から源泉所得税を集計する必要があります。
売上請求額と売上入金額の差額を源泉所得税とする場合には、振込手数料などが差引かれていないかなど他に差し引かれているものがないか確認が必要です。
出来れば、相手先から年間分の「支払調書」という書類を発行してもらって、源泉所得税の金額を合わせる方が確実です。
支払調書自体は、税務署に提出するための書類となるので、取引先に発行する義務はありませんが、必要であれば発行してくれる場合が多い印象です。
確定申告書に反映させる
今回は、青色申告の場合の確定申告書を例として取り上げていきます。
売上金額は、入金額である源泉所得税を引く前の金額で計上することとなります。
確定申告書第一表が下記の内容だった場合で話を進めていきます。
「収入金額等」の「事業」の欄には、源泉所得税を差し引く前の金額で記載します。
差し引かれていた源泉所得税の金額は「源泉徴収税額」の欄に記載します。
他にも源泉徴収されている金額があれば、それらを合算した金額を記載することとなります。内訳は取引先ごとに第二表の該当箇所に記載することとなります。
この事例では、負担すべき年税額「95,463」よりも源泉徴収されている税額「481,912」の方が多いため、税金が「386,449」還付されることとなります。
売上金額を源泉所得税を差し引いた後の金額で記載し、「源泉徴収税額」の記載が抜けていると、還付ではなく、納税となってしまいますので、注意が必要です。
おわりに
ご自身で確定申告をされている場合、最初のやり方を間違えてしまうと、その後も継続してしまいます。
心当たりがある方は、今一度チェックしてみることをおススメします。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
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藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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