スマホで確定申告のサポートをしてみた所感~令和3年分の場合~
以前の記事で、スマホで所得税の確定申告のサポートをしたときのことを取り上げていました。
スマホで確定申告のサポートをしてみた所感
その時は令和2年分の所得税確定申告でしたが、今回また令和3年分のサポートをする機会がありました。
1年経っただけですが、その間にもバージョンアップされていることを体験しましたので、その辺りのことをまとめてみました。
なお、これらの情報は、2022年3月14日現在の状況となりますので、最新情報は、リンク先の情報等も合わせてご確認されますようご留意ください。
対象範囲の拡充
スマホ申告の場合、パソコン等を利用した場合に比べて、申告できる所得の種類などが制限されています。
それでも、少しづつ対象範囲が拡充されてきているような印象です。
国税庁ホームページ
令和3年分確定申告特集
■スマホ申告の対象範囲が増えます
今回の対象範囲の追加では、「特定口座年間取引報告書(上場株式等の譲渡所得等・配当所得等)」「上場株式等の譲渡損失額(前年繰越分)」となっており、サラリーマンの方で特定口座で株式等の運用をされている場合も、スマホ申告で対応可能となりました。
上場株式等の譲渡損失を繰越すだけの確定申告をしている場合には、スマホ申告で手軽に出来るのは、便利なのかもしれません。
元々、スマホ申告は機能が絞られていて、対象所得は、給与所得・雑所得・一時所得だけなので、給料や年金をもらいながら、副業的に行っている収入がある場合のみに対応しているイメージです。
本業として、事業をしている場合に該当する事業所得・不動産所得等には、対応していないので注意が必要です。
考え方としては色々あるとは思いますが、1年間の事業の総まとめとなる申告を簡単にサクッと終わらせるというのは、余程慣れているか、事前にコツコツと準備していない限り、難しいのかなと思います。
給与の源泉徴収票をスマホで撮影・自動入力
最近は紙の資料をスキャンして読み込んで、テキスト情報を取り出すという機能を見掛けることもありますが、税務申告でもその機能が使えるものが出てきました。
国税庁ホームページ
令和3年分確定申告特集
■給与の源泉徴収票をスマホで撮影・自動入力
スマホ申告の画面の給与の源泉徴収票を入力するところで、撮影のボタンが出て来ます
国税庁ホームページ
国税庁 確定申告書等作成コーナー
(スマホ画面)
OCR機能の精度
こうしたスキャンしたデータからテキスト情報を取り出すOCR機能でよく言われるのが、読み取りの精度はどうなのかというところがネックでしょう。
国税庁ホームページ
国税庁 確定申告書等作成コーナー
(スマホ画面)
読み取れた数値(でたらめです)が正しく入力されています。
エラー等があると、アラートが出る場合もあります。
実際に試した感じでは、源泉徴収票4枚中3枚は数値・漢字等含めて正しく読み取れて、反映されていました。
あとの1枚は微妙に漢字が違っていたり、項目が丸ごと抜けていたり、入力し直しが多かったです。
色んな環境・状況によって、読み取りの精度は変わってくるので、断定することは出来ませんが、注意点はいくつかあるようです。
国税庁ホームページ
国税庁 確定申告書等作成コーナー
読み取りできない源泉徴収票(例)や撮影時のポイントなど
(スマホ画面)
読み取りやすい源泉徴収票の例も掲載されているので、撮影した際にぼやけていないかなど写真を確認するのが精度を高めるコツのようです。
おわりに
スマホを使って手軽に確定申告するというのは、税理士など慣れている人からすれば画期的ですが、確定申告というハードルは思った以上に高いようにも感じます。
本当にお役に立てているのかなと思いながら、ただ一緒に申告手続きを見ているだけでも、安心出来ましたと言っていただけるので、そういったハードルと言うのはなかなか拭えないものなのかもしれません。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
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藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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