売上を入金方法で分類しておく
売上がいくらあるかというのは、重要な指標となります。
事業者であれば、そこに注目しないわけにはいきません。
しかしながら、その売上がどういった形でいつ入金されているかというのは、把握出来ていないケースがあります。
決済方法の多様化
昔であれば、売上代金の回収は現金しかない、という時代もあったでしょう。
ツケなど信頼関係に基づいて、回収のタイミングがズレることはあっても、基本は現金というのは変わらないものです。
そこから、振込やクレジットカード決済などが普及してきました。
2020年に始まるコロナ禍においては、以前から浸透してきたキャッシュレス決済の流れが加速されて、PayPayなどの2次元バーコード決済が急速に普及していきました。
支払う側としては、現金を持ち歩かずに、食事や買い物が出来たりするので、便利ではあります。
しかしながら、お金を使っているという感覚が薄れてしまうこともあり、以前とは違う意識を持っておかないと、つい使い過ぎてしまうということもあるでしょう。
だからキャッシュレスはダメ、現金の方がいい、というのは極論過ぎますが、気を付けておくに越したことはありません。
支払を受ける側の事業者であれば、キャッシュレス決済は上手く活用しておきたいところですが、売上として計上される金額と手元に入ってくるお金のギャップに戸惑うこともあるでしょう。
例えば、上図のような売上管理表があった場合。
現金のみの売上であれば、2022年7月1日の売上は、合計で100,000円なので、手元に100,000円が既にあるということになります。
決済方法が増えれば、それに対応した把握の仕方が必要となります。
振込がある場合
現金以外の決済方法で、銀行などからの振込がある場合。
把握の仕方としては、特に難しいことはありません。
上図のように、集金方法として、現金以外の選択肢を用意して、現金での回収と区分けしておくということになります。
ここでは、Excelで作成したものを例示していますが、レジシステムを活用して、手動での管理を省略することも出来ますが、基本的な考え方は同じです。
こうしてみると、2022年7月1日の売上は、合計で100,000円ありますが、手元に既にあるのは10,000円のみとなります。
あとの90,000円は振込を待つことになります。
多くの場合、振込先や期限などを明記した請求書を発行することになりますが、それらは個々に発行するものなので、回収のタイミングはバラバラです。
現金以外の回収が多い場合には、資金繰りのことも考えて、回収のタイミングを早めたり、前金として受け取っておくなどの措置を講じることも必要な場合があるでしょう。
それぞれの請求書ごとの入金確認が必要となるため、手間暇は掛かりますが、請求書ソフトやそれらの機能を内包したクラウド会計ソフトなどを利用することで、ある程度自動化することは出来ます。
請求件数が少ない場合には、Excelなどの手動管理でも煩雑ではありませんが、管理に時間が掛かっている場合は上手くシステムを活用することが有用です。
クレジットカード決済などがある場合
飲食店や小売店など、不特定多数の消費者から直接代金を回収する場合には、現金以外の決済手段としては、振込はあまり利用されることはありません。
クレジットカード決済、2次元バーコード決済、電子マネーなどの少額決済にも対応し易いサービスを利用することが多いでしょう。
その場合にも、集金方法を区分けしていくことになります。
例えば、上図のように集金方法に応じて、区分けしておくことになります。
その時に気を付けておきたいのは、区分けする単位を入金元ごとにしておくということです。
振込の場合であれば、個々の請求書ごとに入金元は分かれていますが、クレジットカード決済などの場合は、決済代行会社等から手数料が差し引かれて入金することになります。
多くの場合、日付ごとの期間で区切って、その分がいつ入金されるというような取り決めとなっています。
例えば、1~15日にクレジットカード決済された分は、同じ月の末日に入金される。16~末日にクレジットカード決済されたものは、翌月の15日に入金される、など。
場合によっては、自分で自由に期間を区切って、入金依頼を掛けることも出来るようです。
その辺りは、資金繰りなどを考慮して決めていくことになるでしょう。
それらの入金がいつあったかというのは、定期的に把握しておきたいところです。
そのタイミングは、入金があった時に随時でもいいでしょうし、月次決算などの会計処理の際でもいいでしょう。
重要なのは、確認するための材料を揃えておくことになります。
売上の管理表をExcelなどで作成していて、手動で入力している場合には、その区分の入力ミスのチェックにもなります。
そんなのレジシステムなどで自動化しておけば、確認の必要はないのでは?と思われるかもしれません。
しかしながら、完全自動化というのは案外実現が難しい部分があり、システムへの入力時点での間違いや、データの送信漏れなど、人的ミスというのは、自動化が進んでいても起こりうるものです。
そうした人的ミスも数値などがデータ化されて集計可能であれば、防いだり、リカバリーもし易かったりします。
チェックの時間は設けつつ、そこに掛ける時間を効率的に減らすということが肝要なのかなと思います。
おわりに
ミスが起こらない前提であれば、自動化されたシステムはノーチェックで手間暇も掛からず、優れたものだと思います。
なかなかそう上手くは行かないこともあるので、基本的な考え方を押さえつつ、予防線を張っておきたいなと思うところです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
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藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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