紹介についてそれぞれの立場で考えてみる
仕事を進めていく中では、何かしら紹介という機会に触れることがあります。
私自身も、勤務している時から紹介という機会に触れてきました。
特に、独立開業してからは、自分自身に直接関わることが多くなったので、決断を迫られることもあります。
最近、紹介に関わることが続けてあって、思うところがありました。
その辺りを、紹介を受ける側、紹介される側、紹介を仲介する人、というそれぞれの立場で考えてみました。
紹介を受ける側
仕事を進めていく中で、紹介を受ける側になるというのは、よくあることでしょう。
私自身は一番触れる機会が多い立場になります。
税理士として仕事をするためには、依頼をしていただくお客さんが必要です。
顧問契約などはその典型と言えます。
直接お客さんから依頼を受けることもありますが、誰かの紹介でお客さんとお会いするという機会は案外多いものです。
積極的に紹介して欲しい、ということを前面に出している場合にはもちろんですが、そうではなくても紹介いただけることが意外にあるものです。
仕事がなくなれば、収入が確保出来ず、食べていけなくなるので、紹介いただければ有難いものでしょう。
特に、独立開業したばかりで、仕事が少ない場合には、飛びついてしまうかもしれません。
それが良いのか悪いのかは分かりませんが、場合によっては自分を苦しめることがあります。
紹介を受けたのだから通常よりも安価で対応する。
紹介してくれた人に多額の紹介手数料を支払う。
・・・
こうしたことはよくあることで、それ自体を否定するものではありません。
しかしながら、受けれる業務量に上限がある場合には、その分収入が制限されてしまいます。
もちろん戦略の一つとして、利益を確保出来る見込みがあるのであれば、問題ありません。
ただ、無理して引き受け続けることで、自分を苦しめてしまっている事例というのは多いような印象です。
私の場合であれば、顧問契約という長いお付き合いになることを前提としたサービスがありますが、受けれる顧客数には限界があり、どんな状況の方でも大丈夫です、とはなかなか言えません。
紹介いただく機会があった際には、多少の柔軟性を持たせつつ、譲れないところはきちんと主張した上で、お伝えするようにしています。
それは、紹介を仲介してくれた人にも同じようにお伝えしています。
場合によっては、それで関係性が悪くなってしまうこともあるかもしれませんが、全ての人と良好な関係を築けるわけではない、と割り切るしかありません。
相手の足元を見て決めるなど傲慢になっていないかを毎回確認しておくことが必要ではありますが。
紹介される側
紹介を受ける側と反対の立場になりますが、自分自身を誰かに紹介していただくこともあります。
会社などの組織に属している場合であれば、担当者としての自分自身なのか、会社などの組織なのか、紹介される内容によって変わってきます。
これが独立開業している場合であれば、自分自身を紹介されていることになるので、何かしら評価いただいているとして、嬉しいものです。
ただ、手放しで喜べる場合だけではありません。
前項の「紹介を受ける側」の例でお客さんを紹介いただく場合、自分自身は「紹介を受ける側」であり、「紹介される側」でもあります。
「紹介を受ける側」だけであれば、受け身ではありますが、ある程度は主導権が自分にある場合が多いでしょう。
選択権がこちらに委ねられている場合が多いというイメージです。
これが「紹介される側」となると、主導権はこちらにはなくなるケースが多いのかなと。
全てがそうだとは限りませんが、少なくとも選択権は相手側にあることになります。
仕事を進めていく上では、複数の選択肢から一つのものを選択するというプロセスが必要な場合があります。
必要に応じて、相見積もりを取ることもあるでしょう。
昔であれば、税理士業界で相見積もりを取られるというのは少なかったかもしれませんが、最近では競争意識が高まってきていて、露骨に比べられることもあります。
商取引としては、正常なのかもしれませんが、単純に価格競争だけにならないようにはしておきたいものです。
税理士業だけに限らないと思いますが、長いお付き合いをしていくために、最低限必要な条件というのは、きちんと示せるようにしておきたいものです。
紹介を仲介する人
紹介を受ける・されるという場合には、そこを仲介する人というのが出て来ます。
中には、紹介の仲介を仕事としている場合も。
私自身は、広い人脈があるわけでもなく、色んな人と分け隔てなく接することが得意というわけではないので、紹介を仲介するということは多くありません。
ただ、仕事でお客さんと接する中では、何かしら紹介を依頼されることがあります。
例えば、必要な手続きを進めるために、自分では出来ないので、他の士業の方を紹介して欲しい。
税理士の場合は、税務という色んな分野に関わる業務をしている関係上、それぞれの分野の専門家である士業の方との繋がりを持っていることが多いでしょう。
それらの人脈は、勤務している時に作っているものもあれば、独立開業してから繋がりを作るという場合もあります。
難しいのは、繋がりはあるが、紹介をしても大丈夫かという判断です。
自分がどうであるとか偉そうにするわけではなく、紹介を仲介する立場となれば、責任が生じてきます。
もしも、相手の思惑に合致しなかったらどうしようか、場合によっては両方との関係性が悪くなってしまうかもしれない。
もちろん、中立の立場で、あくまで紹介するだけで、合う合わないなどは判断出来ない旨をお伝えすることも出来るでしょう。
保険を掛けるではないですが、逃げ道を用意しておくようなイメージでしょうか。
そんな無責任なと思われるかもしれませんが、事業をしていく中ではある程度のリスクヘッジは必要です。
ただ、そうして事情を説明していたとしても、実際に問題が起これば、全てを回避出来るわけでありません。
実害が出ている場合であれば、紹介を仲介した人に対しても、不信感が出てしまうかもしれません。
理解はしているが、モヤモヤしている感覚でしょうか。
正解というのは分かりませんが、紹介するからには、その人や会社などの組織と実際に自分がお付き合いしてみて、紹介しても大丈夫なのかというのを地道に判断していくしかないのかなと思っています。
おわりに
判断するときには、良い結果だけでなく、悪い結果のこともあります。その時には、相手に負のイメージを持たれてしまいます。
それを受け入れて、より良いものを求めるか、飲み込んで我慢していくか。
難しいところです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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