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未来を見据えて過ごす

2023年3月2日 / 最終更新日 : 2023年3月2日税理士　藤園真樹（ふじぞのまさき）考え方

未来を見据えて過ごす

税理士という仕事柄もあるのか、過去の振り返りを優先しているなと感じることがあります。

それが必ずしも悪いわけではありませんが、あまり偏り過ぎないように注意したいところです。

過去の実績の確認

過去を振り返るというのは、大事な作業の一つです。

実際に起こったことを事実として記録にまとめておくというのは、目立つことではないですが、日々コツコツと積み上げていきたいものです。

そうした実績があるからこそ、未来をを見据えられるのでしょう。

私自身も、仕事でそうした過去の実績を確認することが多いです。

例えば、所得税の確定申告。

個人で事業を行っている方であれば、1～12月の収支状況などをまとめて、必要に応じて、翌年の3月15日までに申告することになります。

顧問契約をしていて、毎月の収支を一定期間ごとに報告している場合であれば、その年が終わる12月には大体の見込み収支のお話をしていることが多いです。

数値が多少変わることはあっても、おおよその傾向は掴めますので、それほどタイムラグなく、その年の状況を確認することが出来ます。

ただ、１年分の資料を年が明けてからまとめて処理するという場合には、その年が終わる頃にも、年が明けてもすぐには1～12月の収支状況が分かりません。

売上規模や資料のボリュームにもよりますが、必死に処理をしても、数字がまとまるのが申告期限ギリギリになることもあります。

それでいいです、と相手の方から言われていても、何だかモヤモヤしたものが残ります。

確定申告の時期で、色んな事業者の方お話しする機会が多いからこそ、余計にそう思うのかもしれません。

今の状況、今後の状況

モヤモヤしたものというのは何なのか。

前年1年間の収支の話を翌年3月にしている。

数か月のタイムラグ。

その間にも1月・2月・・・と事業の実績が積み上げられている。

今の状況、今後の状況を見据えた判断は必要ないのだろうか。

大体こんなところでしょうか。

もちろん、こうしたタイムラグがあってもいいという状況を作り出しているのは、相手の方のせいだけではありません。

確定申告時期は税理士が忙しい、という認知度？が広がっていて、確定申告以外の業務は最小限にしているところも多いでしょう。

そうなると、今の状況、今後の状況よりも過去の実績の把握を優先させてしまいます。

それ自体は、仕方のないことでしょう。

ただ、その考え方を相手に押し付けてしまっていないか。

確定申告時期だから、直近の実績は後回しでもいい。

税理士側としては、過去の実績の確認に時間を掛けて、やっと報告まで辿り着けたというので、その過程をしっかり相手にも伝えたいという思いもあるでしょう。

私自身も、税理士業界に入りたての頃は、確定申告の報告の際に、そこに辿り着くまでの苦労を思い浮かべながら、前のめりになっていた時期がありました。

ここに至るまでのプロセスを分かり易く伝えるために、資料に工夫を加えたり。

でも、こちらの熱量とは反対に、相手の反応はそんなに良くない。

もしかしたら、過去の実績ではなく、今の状況、今後の状況に目を向けられていたのかもしれません。

こちらから意識して、今の状況、今後の状況についてのお話が出来るようにすべきなのでしょう。