個人事業で業績悪化時に検討しておくべきこと

新型コロナウィルス感染症の影響で、急激に業績が悪化している個人事業主の方も多いかと思います。国や地方自治体が打ち出している緊急の経済対策などで、給付金を支給したり、資金繰りを支援したり、納税猶予の条件を緩和したりなど様々な対策が行われています。

休業要請がかかっている事業など国や地方自治体が想定しているような事業で、急激に業績が悪化している場合には、一刻の猶予もなく、緊急措置が必要な場合もありますが、直接的で急激な影響を受けていなくても、徐々に影響が出ている場合もあります。そういった場合には、国や地方自治体の救済措置を受けることが出来ず、様々な工夫をしながら、耐え忍ぶことが必要です。

今回は、既存の制度、特に税制において、業績悪化時に検討しておくべきことについて、個人事業主に絞って主要な項目をまとめておきたいと思います。

これらの情報は、2020年6月29日現在の状況となりますので、最新情報は、リンク先の情報等をご確認されますようご留意ください。

所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請

前年の所得税の確定申告において、一定の金額以上の追加納税額があった場合、今年度分の確定申告における所得税の先取りとして、予定納税する必要がある場合があります。

国税庁ホームページ
予定納税

6月頃には通知書が届いているかと思いますので、そちらで税額等確認することが出来ます。税理士に確定申告を依頼されている場合には、今年度の予定納税額について案内を受けている場合もあるかと思いますので、申告資料等を確認するか依頼した税理士に確認すれば教えてくれます。

予定納税は7月と11月の2回あり、それぞれ納付期限が7/1~7/31、11/1~11/30の期間となります。末日が土曜日曜祝日に該当する場合は、その翌日までとなります。

今年2020年については、新型コロナウィルス感染症の影響で、前年に比べると売上が減少し、資金繰りを圧迫していることが懸念されます。その場合には、今年度の所得予測を現時点で分かる範囲で作成し、予定納税額を見直すことが出来ます。

国税庁ホームページ
所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続

7月の第1期分の減額申請については、7月1~15日の間に申請する必要があります。
所得の見積方法について、厳密な定めはありませんが、この新型コロナウィルス感染症の影響は、先行きが不透明なため、できるだけ保守的に見積もることが可能と考えます。

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)

毎年住宅ローン控除を受けていたり、今年度初めて受ける場合には、通常の手続きとなります。
詳細な手続きについては、下記をご参照ください。

国税庁ホームページ
住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)

前年まで合計所得金額が3,000万円を超えていて、住宅ローン控除が受けられなかった場合には、念のため今年の総所得が3,000万円を超えそうかの確認が必要です。

特に事前の申請等は必要ありませんが、控除を受ける場合には、住宅の取得価額が分かる資料などを確定申告の際に準備する必要があります。工事請負契約書や売買契約書などの書類を破棄していることはあまりないと思われますが、所在等は確認しておく方がよいかと思います。

措置法26条 概算経費の適用について(医業・歯科医業の場合)

医業・歯科医業の場合は、「社会保険診療報酬の所得計算の特例」の適用を受けることができる可能性があります。
詳細は、以前の記事をご参照ください。

医業・歯科医業における概算経費の考え方

前年までは、1~12月の社会保険診療報酬が500万点を超えている、自由診療報酬を合わせて総売上が7,000万円を超えていた場合でも、今年は急激な業績悪化で適用が出来る可能性があります。

こちらも事前の申請は必要ありませんが、概算経費を適用するのに、最大限メリットが取れるように、今からでも試算を行うことは可能です。

顧問税理士がいらっしゃる場合には、上半期が終わるこのタイミングで一度ご相談されることをおすすめします。

おわりに

業績悪化時の主な手続き等につき列記させていただきました。もちろん、個別事情によりこれ以外にも検討すべき事項などあると考えられますので、顧問税理士など相談相手がいる場合は、早めの検討をしておいて損はないかなと思います。




最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)

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