独立するのに前向きな理由だけが必要か
税理士として独立開業してから、同じように既に税理士として独立している方、これから税理士として独立しようと考えている方、別の業種で独立しようと考えている方、など様々な状況の方の考え方に触れる機会があります。
その中でも、独立する理由について見聞きすることは、私が独立する前も、独立してからも、気になるところではあります。
独立を考える理由
会社勤めをしていて、そこから独立を考える、学生から社会人になるときに独立を考える、フリーターで色んな経験を経て独立を考える、などなど、独立に至る経緯は人それぞれでしょう。
そうした状況が違ってくると、当たり前ではありますが、独立する理由も人によって様々となります。
理想としては、自分の思い描く夢を実現するために、お世話になった会社を飛び出して、自分の力で突き進むというところでしょうか。
既に独立されている方のお話を見聞きしていると、意外に深く考えずにとりあえず動き出してしまったという若気の至りのようなエピソードをお聞きすることもあります。
そんなものなのかなと思うところもありますが、よくよくお聞きしてみると、当時の思いや理想はきちんとあって、それに基づいた行動であることも。照れ隠しのようなところがあるのかもしれません。
私自身も独立を考える理由は一応ありました。
税理士を目指そうと、会計事務所への転職を決めた時から、自分で事務所を構えて独立するというのは、一つの選択肢ではありました。
当時は、絶対独立開業するんだ!という強い思いはなかったですが、税理士を目指すきっかけとなった、会社の顧問税理士の方の事務所にお伺いする度に、自分の事務所を持って仕事するということに憧れのような気持ちを抱いていたりはしていました。
会計事務所に勤めている時には、同じ職場の人が税理士資格を取得して、独立開業していく姿を見るたびに、何だか心がざわつくこともありました。
それは、税理士資格がない自分には出来ないことで、少し卑屈な気持ちもあったのかもしれません。
そうした環境の中で、自分なりの仕事のやり方であったり、クライアントへのサービス提供の方法を模索していくことで、独立することへの思いというものが芽生えていったように思います。
前向きな理由ばかりではない
独立を考える理由として、自分のやりたいことがある、もっと成長するために、など前向きな理由の方が心地いいものかもしれません。
しかしながら、前向きな理由ばかりではないこともあります。
人間関係に嫌気がさして辞めたい、仕事のやり方に自由がない、など今の職場に不満がある。
仕事がしんど過ぎて、体調不良になりつつある。
そうした環境から抜け出すために、独立を考えるということもあるでしょう。
こう言うと、そんな理由で独立したって、上手くいくはずがない。今の環境で頑張れないのに、自力で頑張れるわけがない、など思われるかもしれません。
一概にどっちが正しいとは言えませんが、独立している人の言葉なのかどうかで変わってくるのかなとは思います。
よく言われることですが、独立したことがない人には独立の大変さなどは分かりません。
周りで独立している人の話を見聞きしたり、知識として知っていることはあっても、実感としてアドバイスすることは難しいでしょう。
これは何も、独立していない人の話など聞く価値がないということではありません。
友人や先輩・同僚・後輩に限らず、親身になって話を聞いてくれる、アドバイスをしようとしてくれる人であれば、苦しんでいる人を更に苦しめようとはしないでしょう。
真剣に相手のことを考えてくれるならば、今の環境から抜け出すことが、逃げなのか、必要なことなのかは判断出来ているはずです。
否定を叱咤激励と勘違いしないようにしたいものです。
強弱をつけて使い分ける
独立する理由は、一つとは限りません。
前向きな理由であったり、後ろ向きな理由もあったり。
まずは、独立する理由を整理することから始める必要があります。
その結果、独立しないという結論に至るかもしれません。それもまた一つの選択肢として考えられるぐらいフラットな気持ちでいる方がいいのかなと思います。
そうして、整理した独立する理由を自分の中で定着させていきます。
自分の中で、独立する理由が整理されて腹が決まったら、後はアウトプットしていくだけです。
このときに、独立する理由を全部そのまま全ての人に伝える必要はないでしょう。
相手によって、独立する理由に強弱をつけて伝え方を使い分ける。別に嘘を言っているわけではありません。全て本心のはずです。
そのために、事前に独立する理由を整理して、定着させるということをしてきたとも言えます。
本心でないならば、もう一度整理してみた方がいいかもしれません。
自分の力でやってみたい、今の環境がしんどい、体調が悪い、など全て本心でしょう。
前向きな理由ばかりでなくてもいいと思います。
さすがに、それだけだと先が心配にはなりますが。何が本当の理由なのかは、自分が一番分かっているのではないでしょうか。
おわりに
何でもそうかもしれませんが、極端に言えば、理由やきっかけは何でもいいものでしょう。決めてから、どう考えて動いていくか、そして、独立後も考え続けるか、これに尽きるのではないかと思います。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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