継続サポートは持続力、単発サポートは瞬発力
提供するサービスの種類によって、取り組み方は変わってくるものです。
業種・業態なども含めて考えると、人それぞれに更に変わってくることもあるでしょう。
私の場合は、大きく分けて2つ。
継続サポートは持続力。
単発サポートは瞬発力。
それぞれの力の使い方のバランスを上手く取っておきたいものです。
継続サポートは持続力
税理士業界で働くようになってから、2023年9月14日時点で、15年目になります。
今年44歳という年齢を考えると、業界歴としてはそんなに長いわけではありません。
30歳までは別の業界にいて、税理士資格の取得を目指したのをきっかけに転職という流れなので、スタートとして遅い方なのでしょう。
あまり年数などは気にしていないという人も多いかもしれません。
正確に何年目かなんて覚えていない。
私もいつも意識して数えているというわけではなく、税理士業界に転職して初出社の翌日に次女が産まれたので、その年齢で自然と覚えているという事情です。
その頃から、税理士事務所の代表的な業務形態は顧問契約。
顧問契約を締結することで、毎月一定の顧問報酬をいただきながら、毎月サービスを提供する。
以前勤めていた税理士事務所であれば、顧問先ごとに担当者が決まっていて、毎月訪問して会計資料の回収や報告・提案を行うというのが主なサービスでした。
他の事務所に勤めたことがないので、詳細は分かりませんが、見聞きする限りでは、同じような流れのようです。
そのような経験があったからこそ、私自身が独立開業する際には、まずは顧問サービスを主として考えていました。
それを大きな括りでは、「継続サポート」として、その中に「顧問業務」というメニューがあるという構成です。
「継続サポート」は、名前の通り継続することを前提としたサービス。
最初は、全体把握のために時間を掛ける必要がありますが、段々と確認事項が減っていき、毎月の定常業務へと落とし込んでいくことになります。
事業をしていれば、日々変化はあるものですが、それを一定の振れ幅で対応していくには、継続力が大事になってきます。
力を抜くわけではなく、一定の力を掛け続けるペース配分が重要になる。
毎月がお祭り騒ぎでは、良いサービスの提供が出来なくなってしまいます。
持続力を磨いて、一定の力を掛け続けることに成功したとしても、それに慣れてしまうと、相手からは何もしていないように思われてしまう。
ある意味では、狙い通りではあるのですが、商売としてはもう少しアピールが必要なのかもしれません。
単発サポートは瞬発力
勤務していた時には、あまり関わることがなかったのですが、税理士の仕事として、税務相談というものがあります。
税務署や納税協会から委託を受けて、その日の無料相談会の当番になる。
独立開業してからは、たまに当番が回ってくることがあります。
また、最近では、税理士が直接有料サービスとして、個別の税務相談を受けるというのも増えてきています。
昔から、無料相談を受けて、そこから顧問契約に繋げるという手法はよくありましたが、そうではなく有料の個別相談で完結させる。
それ自体を一つのサービスメニューとして掲げているようなイメージです。
私自身も、スポットで個別の税務相談を受けるメニューを用意していて、「単発サポート」の中にいくつか種類があるという構成です。
無料の税務相談でも、有料の税務相談でも、基本的には初めて会う方が対象となります。
有料の場合は、スポットで必要な時のみ依頼するというような使い方をされている場合もありますが、割合としては少ないかなと。
コマ数など時間が限られていることがほとんどなので、相手の情報の把握から相談内容の精査・回答までを短期間で実施することになります。
関係性を築く前に、事実関係のみで必要な情報のみを伝える。
「継続サポート」とはまた違った瞬発力が要求されるものです。
期間や期限が決まっているからこそ、そこまで一気に走る抜けるというイメージでしょうか。
バランスの取り方を変化させていく
持続力と瞬発力。
事業をしていると、こうしたお互いに相反する力のバランスを取ることが必要となってきます。
私の場合であれば、「継続サポート」と「単発サポート」。
「継続サポート」は、安定した売上が見込めて、計画も立てやすいですが、ボリュームが増えてくれば、縛りも責任も増えてきて、身動きが取りづらくなる。
「単発サポート」は、売上が読めずに、計画が立てにくいが、一定のボリュームを確保出来るようになれば、限定された責任の元で、ボリュームなどコントロールし易い。
独立開業する前の勤務時代は、事務所の方針に従い、「継続サポート」を重視。
顧客が増えれば、対応するスタッフを増やすか、負荷を増やすかの対応になっていました。
ある程度の規模があったからこそ出来ていたのでしょう。
独立開業した当初は、食べていくために、安定した売上が必要なので、これまた「継続サポート」を重視。
でも、事務所の規模が大きくないため、「単発サポート」にも対応出来るように準備を進めておく。
こうして何とか食べていけるぐらいの売上が確保出来たとしたら、その後はどうするか。
事務所の方針として、規模拡大を狙うかどうかというのがネックになるでしょう。
規模を拡大するとなれば、迷わず「継続サポート」に注力していく。
そうではない場合にどうするか。
「単発サポート」の割合を増やしていくというのも一つの方法でしょう。
もちろん、そんなに簡単なことではありません。
税理士という職業柄、飲食店などのように気軽に利用してもらうことはまだまだ難しいイメージがあります。
それでも、「単発サポート」をメインに軌道に乗せている方もいるはずです。
何かしら工夫は必要ですが、不可能ではないでしょう。
どうせ工夫するなら、3つ目のサービス区分を新しく考えるというのもまた一つの方法です。
法に触れない範囲あれば、業種・業態に縛られずに自由に組合せを選べるのが独立開業している強み。
上手くいっている事例はなくても、失敗した事例もないのであれば、挑戦する価値はあるのかなと思っています。
おわりに
向き不向きもありますが、自分のことを意外に分かっていないことはあります。
やってみてダメだったら、すぐやめる。
それぐらいの覚悟であれば、挑戦し易いものです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
大阪市福島区を拠点に活動中。
オンラインも活用しているので、対応エリアは問いません。
平日毎日でブログを更新中。
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