「分かりにくい」と思われていないか確認しておく
既に相談相手がいるのに、同じ内容を別の人にも確認しようとする。
専門家が関わる場合であれば、セカンドオピニオンを求めるというところでしょうか。
明確な答えがない、答えが一つではない、ということは多々あるもので、有用な手法ではあります。
ただ、そういった多様な考え方を求めるというよりも、単に相談相手の話が「分かりにくい」という理由の場合もあります。
専門的な内容を伝えるのは難しいけれど
税理士業界にいる期間が長くなると、世間の常識と自分の常識のズレを感じることがあります。
別に浮世離れしているわけではありませんが、税務会計への抵抗感みたいなものは薄まっていくものです。
普段から税務会計に触れる機会が多い人たちに囲まれて仕事をしていると、何が難しくて、何が簡単なのか、ということの判断が付きにくくなる。
特に、勤務していた時には、職場の環境がまさにそうなので、なかなか意識しづらいのかもしれません。
もちろん、クライアント先に対しては、意識して対応するようにしてはいましたが、付き合いの期間が長くなってくれば、多少は分かってくれていると思ってしまうもの。
以前同じような内容をお伝えしていたので、これは説明しなくても大丈夫かも。
ついつい専門用語などを多用して、簡潔に伝えようとしてしまっていました。
税理士のイメージは、小難しいことを小難しく説明するもの。
そう言われることもあったので、そんなイメージを払拭するために、出来るだけ専門的な内容を分かりやすく伝えられないか。
それは、税理士として独立開業してからも、ずっとテーマとして掲げているものです。
先日、税務相談の依頼があり、お話をしていく中で気になったのは、「税理士さんの話がわかりにくい」という言葉。
以前から税理士に接する機会がある方で、その話が分かりにくかったというものでした。
どういったところが分かりにくいのか。
そこまで深堀してお聞きすることは出来ませんでしたが、相談内容から察するに、専門的な内容に偏っていたのかもしれません。
もちろん予備知識がない相手に、専門的な内容を簡潔に伝えるというのは簡単なことではありません。
こちらが簡潔に伝えられたと思っても、相手には伝わっていなかったということもあり得ます。
だからこそ、分かりにくいと思われていないかの確認はしておきたいところです。
同じような前提があれば伝わり易い
予備知識がない相手に一から伝えるということはもちろんありますが、出来ないわけではありません。
ただ、簡潔にというところがどこまで出来るか。
そう考えると、予備知識があるなど同じような前提があれば、伝わりやすいものです。
例えば、同世代の人であれば、それまで歩んできた時代背景が重なるところが大きくて、わざわざ確認しなくても共感出来ることもあります。
最近、ラジオ局主催の音楽イベントに参加する機会がちょくちょくありますが、対象のアーティストによって参加するお客さんの層も変わってきます。
それが良いとか悪いとかではないですが、ジェネレーションギャップはあるもので、反応の仕方に戸惑いがあったり、違いが出て来るもの。
先日参加したイベントでは、ベテランのラジオDJの方の周年を祝う内容のもので、参加したお客さんも年齢層は高め。
私と同世代かそれより上の方が多くを占めていました。
出てくるアーティストの方も、自分の青春時代に夢中になって聴いていた人ばかりで、トークの内容にも懐かしさを感じて、多くの人と同じようなタイミングで反応してしまっていました。
昔のことを彷彿とさせるワードが出てくる度に笑いがおきたり、懐かしい曲のイントロが流れるだけで歓声が上がる。
そうした一体感に心地良さを感じながら、自分たちより若い世代の人には伝わりにくいのかなと、ふと思ってしまいました。
もちろん補足説明が加えられている場面もありましたが、本当にそれで伝わっていたのかどうか。
当事者でなければ分からないところです。
「分かりにくい」からこそ「分かりやすく」
難しいことでも、簡単なことでも、相手に伝わらなければ、「分かりにくい」と思われてしまうもの。
どんなに工夫しても、簡潔に伝えられないことはあるものです。
そういったことが得意な人もいれば、苦手な人もいる。
それは仕方ないことではあります。
ただ、それで割り切ってしまうだけでいいのか。
簡潔に伝えられないのであれば、時間を掛けたら伝えることは出来ないか。
もちろん、ダラダラと時間を掛けるだけでは時間を無駄にしてしまうもの。
最終的に「分かりにくい」となる前に、出来ることはしておきたいところです。
「分かりやすく」というのは相手によって手法は違ってくるもの。
時間を掛けて戦略を練るというのは必要なことです。
最終的に伝えたいことは一つだけれど、それまでに順を追って説明していくことがある。
簡潔に説明しようと思えば、それを1回で伝える方が効率的ですが、説明を省くところが出てくる。
そうしたところから「分かりにくい」ことが蓄積されるのかもしれません。
時間が許す限り、「分かりやすく」を心掛けて時間も掛ける。
いたずらに時間だけを掛けるのは、相手が望んでいないこともかもしれませんので、気を付ける必要があります。
ただ、「分かりやすく」伝えるために必要な時間というのはあるもの。
「分かりにくい」ことを、出来るだけ簡潔にを心掛けて、時間を掛けて「分かりやすく」伝えようとする。
そうした姿勢で臨んでいれば、「分かりにくい」という理由が一つ減るのかなと思っています。
おわりに
他の人が「分かりにくい」と言われたことを自分が伝えるのはプレッシャーにもなります。ただ、勝負ではないので、自分が出来る「分かりやすい」を実践するのみです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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