待つという仕事

どんな環境であっても、ひとりだけで仕事を完結させるということはあまりありません。事務所で作業をひとりでしているとしても、お客さんなど相手がある仕事であれば、少なくともその人との関わりは出て来ます。

人との関わりがあれば、自分以外の時間軸が存在することになり、タイミングがズレることは避けることは出来ません。今回は、そんな人とのタイミングのズレによって生じる待つという仕事について考えてみます。

仕事相手から発生する待つ仕事

相手あっての仕事というのは多くあります。商品を買ってもらう、サービスの提供を受けてもらうなど直接的なものから、間に入って仲介のような形で関わってもらうなど、その形態は様々です。

税理士業界で言えば、顧問契約をしている顧客などが代表的なものになります。仕事の内容にもよりますが、仕事を進めていくには、必要な情報などをお互いにキャッチボールのように投げ合うことが必要となります。

そのため、一方からのボールが投げられてこない間は、待つことになります。あらかじめ、いつ頃ボールを投げるかの連絡があれば、ただじっと待つということは避けることが出来るかもしれません。仕事においては、キャッチボールの相手は一人ではない場合がほとんどですので。

しかしながら、当然自分だけではなく、相手もキャッチボールの相手は一人でないので、数が多くなってくると、誰に・いつ・どのボールを投げるのかという管理が徹底出来なくなることもしばしばあります。

そうすると、自分へのボールがいつ投げられるかが分からず、別の人に自分がボールを投げる、別の人からボールを受ける準備をしておくということに集中できなくなるため、ただ待つという時間が出て来てしまいます。

職場で発生する待つ仕事

会社などの組織で仕事をしていれば、一緒に仕事をする上司や同僚などが職場にいるのが普通です。数人であれば、お互いの動向を何となくでも把握できるので問題ありませんが、人数が増えてくると、組織としての管理という新たな仕事が発生することになります。

ただ、仕事相手に合わせるだけでなく、職場内でも擦り合わせが必要となってきます。キャッチボールのイメージで言えば、ボールを投げる・受ける相手が更に増えることになります。

仕事相手に比べると、同じ職場内であれば、同じ空間にいることが多く、物理的にも相手の様子を伺うことが容易になるので、コミュニケーションとしては取り易い場合が多いかと思います。もちろん、職場内での人間関係の難しさもあるので、一概には言えませんが。

チームを組んだり、複数の人で仕事を進める場合には、仕事相手と同様に職場の人というキャッチボールの相手が増えることは間違いありません。

そすうると、仕事相手にはない、別の待つという仕事が発生してきます。仕事の進捗によって、ペースを合わせる必要が出てきたり、割り振られた仕事の進捗管理など、自分以外の時間軸がより複雑になってきます。

細かいことを言えば、仕事を終えて帰宅するときに、最後に職場の鍵を掛ける人は、自分の仕事が終わっていても待たなければならない、仕事を振られた人が残ってその作業をしていれば、仕事を振った人は待つなどあるかもしれません。

こういったことは、職場の環境であったり、人間関係の問題でもあるので、そんなこと気にしなくてもと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、日々の積み重ねで考えると、案外大きな問題となります。

効率的に待つ仕事を回すには

相手が誰であれ、待つということは避けることが出来ないでしょう。毎日の予定を分単位で管理しているなどきっちりしていたとしても、相手も同等の管理をしていなければ成立しません。

仕事を進めていく上で、待つということ自体はそれほど問題ではないともいえます。待ち時間を有効活用するのは考え方による場合もあるので。その辺りは、別の記事でも取り上げています。

行列に並ぶのもまた考え方による

避けたいのは、ただじっと待つ時間というのを極力減らすことでしょうか。

相手からのボールを今待っている状態だが、その間に別の相手との仕事の時間として使っていく。そんなことは当たり前のことと思われるかもしれませんが、意識していないと意外に抜けてしまう点ではあります。

しかしながら、時間は有限のため、対象となる相手が増えてくると時間を上手く当てはまることが出来ず、ただじっと待つ時間というのが発生してしまうかもしれません。

そんな時にはどうするか。解決方法はシンプルですが、相手の数を減らすか、ひとりの相手に掛ける時間を減らすしかありません。これもまた当たり前のことを今更と感じるかもしれませんが。

ただ、シンプルなことだからこそ、すぐに出来ることではありません。常に意識しながら、相手を増やしすぎないように、ひとりの相手に掛ける時間を減らす方法を試行錯誤しながら、自己防衛していくことが必要となります。

もしも今の組織に属している限りは無理だと思うなら、環境を変えることを考えるべきかもしれません。どんな方法を選択するかは人によりますが、それこそただじっと待っているだけでは何も変わりません。今必要なことをシンプルに認識すること、すぐには解決出来ないので、今からでも動き出すことが必要です。何が問題かを意識しようと思うだけでも、大きな一歩ではないのかなと思います。

おわりに

以前は、待つということもひとつの仕事かなと思っていました。今も考え方は大きくは変わっていませんが、少し意識を変えていこうとしています。時間は有限というのは、最近特に感じるようになってきましたので。


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この記事を書いている人

エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)

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