無料であることの意味合いを意識しておく
モノやサービスの提供を受けた時には対価を支払う、というのが一般的ではあります。
しかしながら、世の中には、無料とされているモノやサービスが溢れているのも事実です。
無料であることには何か裏がある、というのは誰しも思うところですが、どういった場合が想定されるかは意識しておきたいところです。
ボランティア精神でされている場合もある
無料であることには何か裏がある、といっても、本当に裏がないというケースはあり得ます。
何もないというよりは、それなりの事情があって、腑に落ちるものという感覚でしょうか。
例えば、ご近所の方から、野菜を無料でもらってもらえませんか、と言われた場合。
事情をお聞きすると、実家から特産品の野菜が大量に送られてきて、自分のところでは食べ切れない。このまま置いておくと腐ってしまう。
そこで、ご近所さんに配って、食べてもらえれば、捨てずに済むと考えた。
こうした事例はよくあることで、特に違和感もないでしょう。
もちろん、家族がその野菜が苦手で食べないなど、もらう側の事情で必ずしも喜ばれるとは限りませんが、一つの解決方法としては腑に落ちます。
対価は求めないですが、日頃からお付き合いのある方であれば、恩返しになったり、以前に同じように何かをもらったことがあれば、そのお返しが出来るという思惑はあるかもしれませんが。
単純に、人に喜んでもらうことが好きということもあるでしょう。
そんなボランティア精神みたいなものは、自分にはないかなと思ってしまいますが、そんなに深く考えることなく実行していることもあります。
私自身は、大学生の時にボランティアサークルに所属していました。
特にボランティア精神に満ち溢れていたわけではなく、サークル活動の一環として捉えていたというところです。
活動内容にもよりますが、私が携わっていた活動では、そんなにボランティアをしている!と意識するようなことはあまりなく。
地域の小学生ぐらいの子供たちとキャンプなど課外活動をする際に、班のリーダーとして運営のお手伝いをするというものもありました。
キャンプであれば、2泊3日の期間とそれまでの準備期間などを含めれば、結構な日数稼働していることになりますが、日当などはありません。
もちろん、食事代や終わった後の打ち上げの飲み会代などを出してもらっていたりするので、全くの無償というわけではないです。
ただ、その時は、お金をもらうという発想もなく、単純に子供たちと楽しい時間を過ごして、貴重な経験を味わえることが嬉しくて、喜んで参加していたというのが本音のところです。
ボランティアだからお金をもらわないのは当たり前では?と思われるかもしれませんが、当時から介護のお手伝いなどであれば、きちんと報酬をいただいていたので、活動内容によるというところです。
ある意味では、ボランティア精神があったということなのかもしれません。
他のモノやサービスでカバーする
キャンペーンなどで、初回は無料、1か月間は無料というフレーズはよく見掛けたりします。
利用する人が全員、初回や1か月間のみの利用となってしまっては、商売になりませんが、2回目以降や、2か月目以降の需要が見込めることを見越しているのでしょう。
モノやサービスを無料で試してもらうことで、購買意欲を刺激して、他のモノやサービスに誘導する場合もあります。
税理士業における税務相談を無料で行う場合にも、初回は無料で引き受けることで、お互いのミスマッチを防げて、更なる税務相談や顧問契約などに繋げていくという狙いがあることもあります。
その辺りのことは、別の記事でも少し取り上げています。
税務相談は無料を選ぶべき?有料を選ぶべき?
無料で誘導しておいて、結局有料のモノやサービスを勧めてくるのはどうなのか?というご意見もあるかもしれませんが、嘘を付いていないとか過剰な宣伝でない限りは、相手も商売なので、どうこう言えるものでもないのかなと思っています。
本当に無料のモノやサービスだけしか利用されず、対価をもらえなければ、どんなに優れたモノやサービスでも、提供する側が潰れてしまいます。
モノやサービスは利用したいがお金は払いたくない、というのは、利用する側としては、自らの首を絞めていることになるので、気を付けたいところです。
これだけネットでモノを注文したり、サービスの申込みが出来たりすることが当たり前になってくると、詐欺に合わないようにと警戒することは必要なことではあります。
お金を支払ってしまったら、返ってこないかもしれないので、決済には慎重になることもあるでしょう。
でも、それと無料を選ぶのとは別の問題です。
必要なものに、必要な対価を支払うということは、自分のためでもあります。
その価格が高いのか安いのかは、自分の判断によるところが大きいでしょう。他の人と比較することが分かり易いところですが、自分にとっても、相手にとっても、納得感があるのであれば、それが一番の判断材料とも言えます。
会員等の特典として
会費等を支払っていると、その範囲の中で、色々なモノやサービスを別料金なしで、無料で利用出来ることもあります。
税理士業の場合であれば、顧問契約をして、毎月一定額の顧問料をいただくことで、月次監査とそれに付随するサービスを追加料金なしで受けれるというところでしょうか。
最近よくあるサブスクサービスなどが、分かり易いかもしれません。
それぞれのモノやサービスごとにお金を支払っているわけではないですが、まとめて支払っているということを考えると、必ずしも無料というわけではないですが、色んなモノやサービスを無料のような形で利用することが出来ます。
こうしたモノやサービスは利用する権利があるので、きちんと元を取る意味でも、しっかり利用したいところですが、受ける側にも限度はあります。
特に人手がかかっている場合には、特にその制限は顕著に出て来ることになります。
きちんと契約時に明文化されている場合であれば、その契約書等の内容に従うだけですが、明文化されていない場合には難しいところです。
例えば、顧問契約いただいているお客様であれば、個別の税務相談は2回までは無料です、とお伝えしている場合。
3回目からはどういった料金がかかるのか。
個別の税務相談ではあるが、月次監査に絡む内容だが、1回とカウントするのか。
時間の区切りはあるのか。
・・・
契約書等に全てを明文化しておけばいいのかもしれませんが、詳細な条件を全て記載しておくというのは、現実的ではないでしょう。
そこは、ある程度は柔軟な対応としていきたいところです。
その時には、お互いの認識のすり合わせが重要となってきます。
例えば、自分のことではないが、友人の会社でこんな事例があって・・・という場合。
雑談の中で出てきたもので、簡単な内容で答えが明確なものであれば、もちろん対応すべきでしょう。
それが、段々と混み入ってきて、その会社の個別事情を考慮しないと判断出来ないような内容になってくると、話は変わってきます。
一般的なことでもいいとなっても、それが一般的なことなのかが判断しにくいこともあります。
その時に、顧問契約した方ご自身のことや経営されている会社のことの相談のみお受けしています、とお伝えすれば済む話かもしれません。
出来れば、そういった確認をしなくても済むような関係を構築しておきたいところです。
いずれにせよ、無料というところに着目し過ぎず、そのモノやサービスを受けれる前提条件は意識しておくべきでしょう。
おわりに
ネットで情報を手軽に取得出来るので、無料とモノやサービスを受けれる権利が乖離していても、気にならないということはあり得ます。それを何とはなしに受けてしまうということもあるので、仕方のないことかもしれませんが。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を書いている人
エフティエフ税理士事務所
代表 税理士
藤園 真樹(ふじぞの まさき)
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